[ケアンズ 20日 ロイター] - 麻生太郎財務相は20日、オーストラリア・ケアンズでの20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の1日目会合の終了後、記者団の質問に答え、会合では「日本経済は緩やかな回復基調が続いている」と説明したと語った。1ドル109円台まで上昇した為替動向はファンダメンタルズに沿った動きかとの質問には、コメントしなかった。
麻生財務相は、日本経済について、4月の消費増税の影響をならしてみれば上半期はプラス成長になっていると会合で説明。10%への消費税増税は「経済状況を総合的に勘案して今年中に適切に判断する」と表明したという。
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さらに2015年度予算の策定後には、2020年度までにプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化を達成するため、新たな計画を準備する必要があると各国に説明した。
2月のシドニー会合では、G20は今後5年でGDPを2%ポイント以上押し上げる目標設定で合意した。麻生財務相は目標達成は可能との見方をあらためて示し、「日本は6月に改定した再興戦略を着実に実施することにより、G20全体の目標達成に貢献できる」と語った。
麻生財務相は会合で、世界的に金利が低く、価格変動が小さい現在の金融環境が急変するリスクに対し、適切な金融規制とマクロプルーデンス政策によって対応することが大変有益だと説明した。
(木原麗花 日本語記事作成:内田慎一)