ドイツの作家で国会議員も務めたユルゲン・トーデンヘーファー氏が1月14日、自身のFacebookページに、イスラム国の「聖戦(ジハード)」に身を投じたドイツ人のインタビュー動画を投稿した。
このインタビューは、昨年12月にトーデンヘーファー氏がイスラム国の勢力圏を取材旅行で訪れた際に、イラク北部の都市モスルで撮影された。
トーデンヘーファー氏と息子のフレデリックさんは、イスラム国の支配下にあるイラクとシリアの複数の都市へ入ることを許可された。これはジャーナリストに対するイスラム国の厳しい姿勢を考えると、きわめて珍しいケースだ。
この動画でインタビューを受けているのは、イスラム教に改宗した「アブ・カタダ」というドイツ人の「ジハーディスト」(「聖戦」の戦士)で、以前はクリスチャン・エンデという名だった。
アブ・カタダ氏は体をぎこちなく左右に体を揺らしながら、イスラム国の目的や法をめぐる一連の質問に答えている。その背後では、目出し帽をかぶって銃を持った3人の男たちが立って、インタビューの様子を監視している。
「我々の信仰を受け入れない者は、イスラム教を受け入れないのと同じです」とアブ・カタダ氏は語っている。そして人質の首をはねることに関する質問には「我々はその方法を続けるつもりです」と答え、「イスラム国の奴隷制度は人類の前進だと思うか」との質問には「もちろんです」と答えた。
また、イスラム国の「法」とされるものについても説明していて、それによるとキリスト教徒やユダヤ教徒は「保護税」を払うか、イスラム教スンニ派に改宗しなければならないが、シーア派のイスラム教徒は、(スンニ派に)改宗しなければ殺されるという。
イスラム国の拡大計画については、「いつの日か(イスラム国は)ヨーロッパを征服するだろう。単に征服『したい』のではない。征服『する』のだ」と語っている。
トーデンヘーファー氏が昨年12月、ハフポストUS版のメディアニュースを担当するマイケル・カルドロンに語ったところによれば、今回の取材旅行を敢行したのは、イスラム国に関する本を書こうと思ったものの、「現地からの情報がほとんどなかった」からだという。
トーデンヘーファー氏は帰国後、自身のウェブサイトで、欧米はイスラム国がもたらす脅威を「おそろしく過小評価している」と綴っている。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:梅田智世/ガリレオ]
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