5年ぶり再始動のWaT、活動休止中の不仲説に言及「ずっと仲良い」
タレントや俳優としても活躍するウエンツ瑛士と小池徹平からなるユニット・WaTが、11月に5年ぶりのシングルを発売し、12月に8年ぶりの単独ライブを開催することを発表した。デビュー10周年を迎えるWaTが、空白の5年間のお互いの関係や再始動の経緯について語る。
◆『紅白』初出場時のアクシデントも、いま思うと幸せな思い出
――おふたりの今の率直な気持ちは?
【小池徹平】 かなり久しぶり感がありますね。ウエンツから「WaTをまたやろう!」と声をかけてもらって、僕も待ってましたという感じで、すぐに2人で集まって再始動に向けて動き出しました。
――このタイミングでウエンツさんから徹平さんに声をかけたのは?
【ウエンツ瑛士】 今年で(メジャーデビュー)10周年ですからね。そして、何よりファンの方から「いつWaTとして活動してくれますか?」という声をずっといただいていて。その気持ちを形にしたいなと思ったんですが、個々の活動が忙しくてなかなか実現までたどり着けなかったんです。でも、今年は節目の年でもあるし、いい加減重い腰を上げてみようじゃないかと。
――WaTの原点と言える代々木公園のストリートで写真撮影をしましたが、当時夢を抱きながら音楽活動をしていたあの地に再び立ってみた感想はいかがでしたか?
【小池】 初心に戻るといいますか、再出発するにあたって、気持ちが引き締まりましたね。でも、正直、最初の頃は、2人とも楽しさよりも辛さ、人前で歌うことに対する恥ずかしさ、恐怖みたいなものがありました。
【ウエンツ】 いま思うと全然辛いことじゃないし、ただ僕らが至らなかっただけの話なんですけどね(笑)。あの頃はわけもわからないまま、ただがむしゃらに僕らのことをまったく知らない人たちの前で歌っていたので、当然、誰も立ち止ってくれるわけがなく……。
【小池】 それが毎週ストリートライブを続けていくうちに、少しずつ足を止めて僕たちの音楽に耳を傾けてくれる人が増えていって。その人数に比例するように、自分たちの気持ちも変わっていきました。
――ちなみに、WaTとして活動するなかで、一番嬉しかったことはありますか?
【小池】 僕はメジャーデビューした年に、『紅白』の出場が決まったときは、嬉しかったというか、ビックリしました。それまでNHKのすぐ近くの路上で歌っていたのに、NHKという大きなステージに立って、世界各国の人に向けて自分たちの歌を発信できる。あのときは緊張で頭が真っ白でした。アクシデントもありましたが、いま思うと、それも幸せな思い出ですね。
【ウエンツ】 ひとつあげるとしたら、2回目の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)ですね。『Mステ』に出演できたことがまず奇跡だったんですが、CDの発売を受けて、またすぐに同じ曲で呼んでいただけたのは、嬉しさと同時にちょっとだけ自信がついた瞬間でした。
◆プレッシャーもあるけど、それ以上に“WaT”を楽しみたい
――今回再始動しましたが、今後どうなるのかさらに楽しみです!
【小池】 今、まさに曲作りをしているまっただ中で。WaTの曲ってどうだったっけな? って昔のDVDとか最近見返しているんです。昔の自分たちを見ていると、さっき言っていただいたように、「ピュアだな、こいつら」って自分でも思うんですけど(笑)、正直、あのころのWaTを表現したいと思っても、良くも悪くも年を重ねてしまった今の自分たちには無理なんですよね。5年空いたことで、当時の癖とか、聴いている音楽とかも変わってるし。だから、出来上がったどの曲もWaTっぽくなくて……改めてWaTって難しいなって~(苦笑)。WaTの難しさにちょうど今、直面しているところなんです。
――でも、当時からWaTって等身大の2人があらわされていたぶん、自然とみんなが待ち望んでいる形のWaTになるんじゃないかと。
【小池】 今日、僕らの原点である代々木公園に行って、さらに今でもキラキラしていると言ってくださって、いいヒントをもらえた気がします。無理して当時のキラキラ感を作ろうとするのではなく、今の楽しい気持ちを素直に曲に乗っけてみたらどうなるんだろう? って試す引き出しが増えました。
【ウエンツ】 僕は当時WaTを知ってくれていた人たちに、「WaTってこうだったよね」って提示するのが先かなと。何より待っていてくれた人たちに対するお礼というか、恩返しをしなくちゃなって、今日改めて思いました。
【小池】 そのためにも、とにかく今はいろんな曲を作らなきゃ(笑)。
――新たな名曲の誕生、2015年版“WaT”を楽しみにしていますね。
【小池】 プレッシャーが(笑)。正直、当時も売れたい、売れなきゃいけないって気持ちはありました。今もそこは変わらずあるんですが、それ以上に“WaT”を楽しみたいです。
◆この2人なら大丈夫という自信は5年前よりもある
――ちなみに10年間は早かったですか?
【2人】 早かったです!
【小池】 でも、実質WaTとしてやっていない時期のほうが長いですからね。
――5年間停止していたものが、淘汰されずに戻れるって、すごいことですよね。
【ウエンツ】 それも待っていてくれるファンの方がいてくれるからですよね。
【小池】 これからこの5年の間をどう埋めていこうかという。正直、離れていってしまったファンの方もいるでしょうし、想像以上に大変だと思いますが、この2人なら大丈夫だろうという妙な自信は5年前よりもありますね。
――5年の間、お互い(の活動)に対して気にはしていたんですか?
【小池】 ウエンツが出演している舞台を見に行ったり、僕の舞台を見に来てくれたり。でも、テレビをつければ、(ウエンツが映って)いるから(笑)。予約してまで見るということはなかったですが、朝も夜もしょっちゅう(画面を通して)ウエンツに会っていたので、僕の中では離れているという感覚はなかったし、ウエンツの活躍を目の当たりにして、いい刺激をもらっていましたね。
【ウエンツ 徹平は最近は舞台が中心なんですけど、生で見る徹平の演技には毎回圧倒させられましたね。
――では、最後にメッセージをお願いします。
【ウエンツ】 ファンの人に対しては、本当にお待たせしちゃって申し訳ないという気持ちが第一にあります。どこまでみなさんの期待に応えられるかわからないですが、今僕らが持っている力をフルにみなさんにぶつけたいと思います。
【小池】 よく活動を休止している間に「ウエンツと仲悪いの?」って聞かれたんですけど(笑)、全然そんなことはなく、ずっと僕らは仲良いです!
【ウエンツ】 でも、ここでまた仲良しを強調すると、実は不仲なんじゃないのかとか疑われたりして(笑)。
【小池】 もう、どう受け取ってもらってもいいよね。結局は自分たち次第だし、いま2人の気持ちは間違いなく同じ方向を向いているから、あとはそれをどういう曲にして、どんな形にして歌っていくのか……ずっと応援してくださっているファンの方、今回初めてWaTの存在を知った方もぜひ今後のWaTの動向、作品を楽しみにしていてほしいと思います。
(文:星野彩乃)
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