「砂のクロニクル」や「虹の谷の五月」などの冒険小説で知られる直木賞作家の船戸与一(ふなど・よいち、本名・原田建司=はらだ・けんじ)さんが4月22日、胸腺がんのため東京都内の病院で死去した。71歳だった。産経ニュースなどが報じた。
昭和19年、山口県下関市生まれ。早大法学部卒業後、出版社勤務を経て54年に「非合法員」で作家デビュー。早大探検部時代から世界各国を放浪して歩いた体験を生かし、海外を舞台にしたスケールの大きな冒険小説に定評があった。漫画「ゴルゴ13」の原作を手がけたこともある。平成4年に「砂のクロニクル」で山本周五郎賞、12年に「虹の谷の五月」で直木賞を受賞した。日本冒険小説協会大賞を計6回、受賞している。今年3月には、日本ミステリー文学大賞を受賞している。
(「砂のクロニクル」で知られる作家、船戸与一氏が死去 - 産経ニュース 2015/04/22 13:56)
2009年にがんが見つかり、放射線治療などを受けながら執筆を続けていた。戦前の旧満州を舞台にした歴史小説「満州国演義」の執筆を続けていて、2月に完結編となる第9巻を出版したばかりだった。
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