大河内茂太市議「宝塚がHIV感染の中心になったらどうするのか」 発言で議会紛糾【LGBT条例】

性的少数者(LGBT)の支援施策を検討している兵庫県宝塚市議会で、自民党の大河内茂太市議が「同性愛者が集まり、HIV感染の中心になったらどうするのか、という議論が市民から出る」と発言、議会が紛糾した。
大河内茂太氏ホームページより

レズビアンやゲイなどの性的少数者(LGBT)の支援施策を検討している兵庫県宝塚市議会で、自民党の大河内茂太市議(44)が6月24日に本会議の一般質問に立ち、「(支援条例が制定され)宝塚に同性愛者が集まり、HIV(エイズウイルス)感染の中心になったらどうするのか、という議論が市民から出る」と発言。別の議員が「不適切」と取り消しを求め、議事が約30分間中断した。朝日新聞デジタルなどが報じた。

市は同性カップルを結婚に準じる関係と認める証明書発行の条例制定などを検討している。大河内市議は一般質問でこれらの支援策を取りあげ、「女子校や男子校などでは同性カップルが多い。環境によって後天的に同性愛者になる。学校での児童生徒への啓発活動が同性愛を誘発する可能性を否定できない」とも述べた。

大河内市議の質問を民主党の北野聡子市議(62)が遮り、発言の取り消しを求めた。北野市議は議会後、「HIV感染者や同性愛者への偏見を助長する差別的な発言だ」と話した。

「HIV感染の中心、懸念の声」 宝塚市議発言で紛糾:朝日新聞デジタル 2015/06/25 08:51)

神戸新聞によると、大河内議員は「差別の意図はない。支援の必要性は認めている。人権は大切だが全体の利益の中でのバランスが必要だ」と話したという。

宝塚市は3月、中川智子市長がLGBTの支援を表明。東京都渋谷区で3月末に成立した条例と同様に同性カップルを結婚相当としてパートナーシップ証明書を発行し、市営住宅への入居も認める条例の制定を検討している。ただ、条例化にまで踏み込む動きには賛否両論がある

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