「日本一の秘境駅」として有名なJR室蘭線の小幌(こぼろ)駅で1月21日、滅多にないハプニングが発生した。停車予定の普通列車が誤って通過したことで、乗車予定だった2人がホームに取り残された。彼らを「救出」するためにJR北海道は通過予定だった特急を臨時停車させた。その様子を捉えた動画が、Twitterに投稿されている。
朝日新聞デジタルによると21日午後3時40分ごろ、小幌駅を長万部(おしゃまんべ)発東室蘭行き普通列車が過って通過。乗車予定だった2人が駅舎のないホームに取り残された。運転士が停車駅であることを忘れていたのが原因だった。
■鉄道ファンの男性「いい思い出になった」
JR北海道は約1時間半後、普通列車とは反対の函館方面に向かっていた特急「北斗」を臨時停車させて2人を「救出」した。このうち1人である鉄道ファンの男性が、NHKの電話インタビューに応じた。
「秘境駅に行ってみたくて小幌駅を訪れました。帰りの列車が駅に気付かない様子で通り過ぎ少し先で急ブレーキをかけて止まりましたが、そのまま行ってしまいました」
「駅の電話で連絡したところ、はじめ『特急は止まれない』と言われましたが、結局、特急『北斗』が止まることになりました。結果的には貴重な経験で、いい思い出になりました」
(「秘境駅」に特急が停車 そのわけは NHKニュース 2016/01/21 22:17)
JR小幌駅(豊浦町役場の公式サイトより)
小幌駅は2つの長いトンネルに挟まれており、外界に通じる道がほとんどないという独特の駅。「日本一の秘境駅」として鉄道ファンや釣り人などに親しまれている。1970年代までは7〜8戸程の集落があったが、現在は駅周辺に住民はいない。JR北海道は2015年秋に小幌駅を廃止する予定だったが、地元の豊浦町が財政支援を申し出たことから存続が決まっていた。
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