EU(ヨーロッパ連合)離脱派が勝利したイギリスの国民投票で、離脱派の中心的な存在だった欧州議会議員のナイジェル・ファラージ氏が7月4日、自らが率いる少数政党「イギリス独立党」の党首を辞任すると表明した。
ハフポストUK版によると、この日の記者会見で「国民投票で離脱派が勝利したことで、私の政治的な目的は達成されたと考えた。私はビジネスの世界から、イギリスは独立すべきだと考えて政治の道に入った。政治家として大成したいと思ったことはない」と述べ「イギリス独立党の党首を、後進に道を譲るべきだと判断した。これからも党と、新しいリーダーを支えていく」と話した。
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さらに「私の人生を取り戻したい。それは今から始まる」と話した。欧州議会議員の職は任期満了まで務めるという。
ファラージ氏は、1999年に欧州議会の議員に初当選。2006年に「イギリス独立党」の党首に就任した。EU離脱や移民受け入れの制限などを訴え、2014年の欧州議会選挙ではイギリスの73議席中24議席を獲得し、保守党、労働党の2大政党を抑えて第1党になるなど、党の躍進を主導した。
EU離脱か残留かを巡ってイギリス国内を二分する論戦となった2016年6月23日の国民投票では、保守党のボリス・ジョンソン前ロンドン市長らとともに離脱派の旗振り役となった。しかし離脱派の勝利後、EU各国への離脱通知や交渉といった困難な実務作業を前に、ジョンソン氏が次期首相となる保守党党首選への不出馬を表明するなど、「離脱派の逃亡」とも言える混乱が続いている。
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