中国版「切り裂きジャック」逮捕、28年間で女性11人殺害 決め手になったのは...

赤い服を着た若い女性を狙っていた。

中国北西部の甘粛省と内モンゴル自治区で、過去28年間にわたり女性11人が連続して殺害された事件で、中国当局は甘粛省でガオ・チェンヨン(52)容疑者を逮捕したと、8月29日に国営英字紙チャイナ・デーリーが伝えた。この事件は、19世紀のロンドンで起こった連続殺人事件になぞらえて、中国版「切り裂きジャック(Jack the Ripper)」事件と呼ばれている。

ガオ容疑者は、自身が営む食料品店で逮捕され、1988年から2002年の間に関与した女性11人の殺害について自供したという。容疑者には2人の息子と妻がおり、最初の殺人を犯した1988年は、息子が生まれた年でもあった

BBCによると、ガオ容疑者は赤い服を着た若い女性を狙い、家まで後をつけて女性を強姦した上で殺害した。中には、喉をかき切ったり、遺体をばらばらに切断したりした例もあったという。一人暮らしの若い女性などが狙われた。最も若い犠牲者は、当時8歳の女児だった。

中国当局は2004年に「容疑者は性的倒錯者で女性を嫌悪している。引きこもりがちで非社交的だが、我慢強い」とする犯人像を発表していた。また、容疑者の逮捕につながる情報には20万元(約300万円)の懸賞金もかけていた

ガオ容疑者逮捕のきっかけはDNA鑑定だった。彼のおじが軽犯罪で逮捕された際、ガオ容疑者のDNAも採取。この時の検査で、採取したDNAが過去28年間にわたって捜索していた一連の殺人犯のDNAと一致。ガオ容疑者が事件と関連があると結論付けた

ただ、一連の殺人事件は2002年を最後に途絶えており、その理由については、まだわかっていない。

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