この「スマート街灯」は交通量、大気汚染、そして銃撃戦もモニターできる

都市の機能に関するデータを集める取り組みの一環という。

街灯は、19世紀の変わり目に発明されてからというもの、大きな変化がなかった。確かに、ガスは電気に、ガラスはプラスチックに変わりはしたが、目的は同じままだ。

しかし、これからは違う。

ゼネラル・エレクトリック(GE)は、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴにある3200カ所の街灯にカメラ、マイク、センサー機能を搭載させる「センシングノード」を設置すると発表した。都市の機能に関するデータを集める取り組みの一環という。

GEによると、この街灯は交通循環、人混みの規模、駐車スペース、大気の質、急な天候不順、さらには銃撃戦すらもモニターできるという。しかし、この施策にはプライバシーの問題がある。

「これは匿名データなので個人は特定されません」と、サンディエゴ市長室の広報担当はロイター通信に語った。この担当者によると、市議会で可決された際にはプライバシーの問題は提起されず、サンディエゴで2014年に開始された実験でも反対の声はなかったという。

この技術は、サンディエゴで3000万ドル(約34億円)かけて行われる街灯システム更新の一環として装備される。新しいLEDライトに切り替えられるので、エネルギー費は削減されるだろう。

「サンディエゴの住民生活を向上させるのに、イノベーションを育みつつもインフラを改善させるのは重要なことです」と、サンディエゴのケビン・ファウルコーナー市長は会見で語った。「この新たなテクノロジーで、サンディエゴとデベロッパーは、地域を安全でスマートにすることが可能になりました」

スマート街灯のネットワーク構築で大手電話会社AT&Tと協力しているGEによると、スマート化が進む都市では、このようなシステムには巨大な市場が期待できるという。

好むと好まざるとに関わらず、こうしたスマート街灯が、私たちのところにもやって来る日も近い。

ハフィントンポストUK版より翻訳・加筆しました。

注目記事