ナチス・ドイツのアウシュヴィッツ強制収容所の跡地で3月24日、羊1匹を殺して全裸となった20代の男女11人が拘束された。ウクライナ紛争へ抗議する目的で行った可能性があると、BBCが報じた。
収容所を改装した博物館の声明によると、11人は24日午後2時ごろ、収容所跡地にある悪名高いスローガン「働けば自由になる(Arbeit macht frei)」が掲げられた正門の前で、羊を殺し、裸になって自分たちを鎖でつなぎ合わせた。
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博物館側は声明の中で、「アウシュヴィッツのシンボルを利用する政治的な意思表示は、悪質で受け入れることはできない。ナチスによる強制収容所の犠牲者に対する侮辱行為だ」と怒りを露わにした。
BBCによると、11人は20〜27歳で、男が7人、女4人。国籍はポーランド人が6人、ベラルーシ人が4人、ドイツ人が1人だった。ウクライナ紛争へ抗議する目的があった可能性があるという。
11人は正門を白地に赤で「Love」と書かれた横断幕で覆い、現場ではナイフ1本が発見された。
アウシュヴィッツ博物館の広報官は、AP通信の取材に対し、「彼らの動機ははっきりしていない。門の前で、静かに立ったり座ったりしていた」と話した。
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11人が、地元警察に対して「世界平和のためのパフォーマンス、デモだった」と話したと、AFP通信が報じた。検察の話では、11人はインターネット上で知り合い、ソーシャルメディアを通じて行動を計画したという。
■関連画像集「アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所」
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