宅配大手のヤマト運輸が、主要取引先であるアマゾン・ジャパンの「当日配達サービス」からの撤退を検討していると、共同通信などが4月7日に報じた。インターネット通販の拡大で配達量が増えているため、ドライバーへの負担を減らすよう取り引きを見直すという。
毎日新聞などによると、当日の配達の引き受けを徐々に減らし、将来なくす方向とみられるという。業界大手ヤマト運輸のこの動きは、通販各社のサービス見直しに繋がる可能性がありそうだ。アマゾン・ジャパンは、同紙の取材に対し、「契約に関するコメントは控えたい」と話した。
Advertisement
ヤマト運輸は、ネット通販の増加により、2016年度の配達量が過去最高の18億個を更新。配達量の増加にドライバーの確保が追いつかず、長時間労働が問題となっている。
アマゾンの当日配達サービスは、有料会員や追加料金を払うと利用でき、注文した商品が当日が届く。NHKニュースによると、夕方や夜間の配達が増える要因となっており、ドライバーの負担を加速させていた。
こうした状況を改善するため、ヤマト運輸がサービスの受注量を減らすようアマゾンに要請。アマゾンとはこれに先立ち、サービス維持のため、27年ぶりとなる運賃の値上げ交渉もしている。
Advertisement
ヤマト運輸はこれまでも、荷物量や労働時間を抑制するため、運賃やサービスの見直しを進めている。6月以降、正午から午後2時の時間帯指定の配達を取りやめることを決めている。今回の方針もその一環で、こうした動きは今後も続きそうだ。
■関連画像集「Amazon倉庫の内部」
【※】スライドショーが表示されない場合は→こちら。
Advertisement