東京体育館で4月9日に開かれた体操男子の全日本選手権で、内村航平選手が個人総合で優勝した。前人未到の10連覇だった。内村選手は2016年11月にプロ転向を発表後の初めての試合だった。朝日新聞デジタルなどが報じた。
男子で10連覇を達成し、笑顔を見せる内村航平=9日、東京体育館
NHKニュースによると、内村選手は9日の決勝で最初の種目のゆかは安定した着地で14.900をマークし、あん馬、つり輪、跳馬と、大きなミスなく得点を重ねた。5種目、得意の平行棒も安定した演技でまとめ、3位で迎えた最後の鉄棒で14.450をマークした。
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この結果、内村選手は6種目の合計得点を86.350で優勝。自身の記録を更新する10連覇を達成するとともに、個人総合の国内外の大会の連勝を39に伸ばした。2位には0.05点差で田中佑典、3位に白井健三と、内村と同じくリオオリンピックの団体金メダリストが続いた。
男子決勝で鉄棒の演技をする内村航平=9日、東京体育館
■「勝ってしまったので、期待に応え続けないといけない」
競技後の記者会見で「今回の優勝が意味する物は何か?」と問われた内村。スポニチによると、苦笑しながら、以下のように答えたという。
「いや、もう、地獄ですよね。勝ってしまったので、期待に応え続けないといけないと思う。勝ってしまったので地獄」
内村にとって、今季最大の目標は10月にカナダ・モントリオールで開かれる世界選手権だ。5月21日のNHK杯で2位以内なら代表に内定する。内村がエースを維持するのか、白井ら若手が台頭するのか。東京オリンピックに繋がる日本体操のトップをめぐる争いは、白熱している。
■関連スライドショー(リオの内村航平)
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