【パリ協定離脱】オバマ前大統領がトランプ政権を批判「未来を拒否する一握りの国に加わった」

「世界におけるアメリカのリーダーシップが、(パリ協定の)達成を可能にした」
Reuters

アメリカのトランプ大統領が地球温暖化防止の枠組み「パリ協定」からの離脱を表明したことを受けて、オバマ前大統領は1日、同協定の重要性を訴える声明を発表した。

ハフポストUS版によると、オバマ氏は声明の冒頭で「世界を低炭素社会にするため、そして私たちが子どもたちに残す地球を守るための国際的な合意に沿って、1年半前に世界はパリで一つになった」とパリ協定の意義を説明した。

その上で、「確固とした信念に基づいた、世界におけるアメリカのリーダーシップが、(パリ協定の)達成を可能にした」として、パリ協定への合意が自らの大統領在任中の成果であると強調した。

アメリカは2016年9月、パリ協定に参加。当時大統領だったオバマ氏が合意に署名した

オバマ氏は「パリ協定に残る国々は、雇用や産業育成の面で利益を得るだろう。アメリカはその先頭にいるべきだ」と、名指しこそ避けたがトランプ氏を批判。

その上で、「たとえアメリカのリーダーシップがなかろうと、現政権が未来を拒否する一握りの国に加わろうとも、アメリカの州や都市、産業界が率先して未来の世代のために、一つしかない地球を守るものだと私は確信している」とし、国内の自治体や企業がパリ協定の目的に沿って、低炭素社会の実現や再生可能なクリーンエネルギーの成長への期待感を示した。

■ヒラリー・クリントン氏「歴史的な誤りだ」

前回の大統領選でトランプ氏と争ったヒラリー・クリントン氏も1日、自身のTwitterで「(パリ協定離脱は)歴史的な誤りだ」と表明。トランプ政権の方針を批判した。


歴史的な間違いだ。 気候変動に伴い、世界は共に前進している。 パリ協定から手を引くことは、アメリカの労働者とその家族を取り残す。

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