北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は9月21日、「史上最高の超強硬な対応措置を慎重に検討する」とした金正恩氏の声明について言及し、水素爆弾の実験を太平洋上でする可能性を示唆した。韓国の聯合ニュースなどが報じた。
■「史上最高の超強硬な対応措置」
アメリカのトランプ大統領は19日の国連総会の演説で、核とミサイルの開発を進める北朝鮮に対し、挑発行為をやめない場合は「北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」と強い言葉で警告した。
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これに対し、北朝鮮は国営メディアを通して金正恩・朝鮮労働党委員長の声明を発表。「わが国をなくすという歴代で最悪の宣戦布告をしてきた以上、われわれも史上最高の超強硬な対応措置の断行を慎重に検討する」と強く反発していた。
国連総会出席のためにアメリカ・ニューヨークを訪問中の李外相は、宿泊先のホテルの前で「金正恩委員長の声明をどう考えているか」という記者の質問を受けた。
聯合ニュースによると、李外相は「どんな措置をとるかは、(金正恩)国務委員長同志が決めることなので、よく分からない」と話したが、個人的な考えと前置きした上で「過去最大級の水素爆弾の実験を太平洋上ですることになるのではないか」と続けたという。
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なお、北朝鮮は東側を日本海、西側を黄海に挟まれており、太平洋に面しているとみなされることは少ない。もし、太平洋上で水爆実験を行うのであれば、弾道ミサイルに搭載して発射する必要がある。