北朝鮮が11月29日未明に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)らしき光を、日本の領空を飛行していた大韓航空の複数の旅客機のパイロットが見ていたことがわかった。
AP通信などによると、光を見たのはアメリカから韓国に向かっていた旅客機2機のパイロット。それぞれサンフランシスコとロサンゼルスから、韓国の仁川国際空港へ向かっていた。
このうち1機のパイロットは、日本時間午前4時23分頃、北朝鮮のミサイルのものと推定される光を見たと、日本の航空管制当局に報告。その4分後、同じ航路を航行した別の機体のパイロットからも、同様の報告があった。
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この頃の2機の位置を、飛行機の運行情報がわかる「Flightradar24」で確認してみよう。
2機とも、報告したのは能登半島の北方を飛んでいるときだったとみられる。両機はそのまま、仁川国際空港に到着した。
■ミサイル落下時とズレ?
北朝鮮がICBMを発射した時間は、この日の午前3時18分頃と見られており、約53分飛翔し、午前4時11分頃、青森県の西約250kmの日本海に落下したものと推定される。
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大韓航空のパイロットが報告した時間は、ミサイルの落下時間と約15分ぐらい差があるが、軍事専門家は今回発射されたミサイルについて、飛んでいる途中に複数に分離する多段式のミサイルと推定される点を指摘。ミサイルの付属物などが、本体から遅れて落ちる過程で焼ける様子が見えた可能性があると解説した。
Flightradar24によると、同時刻ごろ、日本海を飛行していた飛行機は他にも複数いた。