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2017年12月28日 06時00分 JST | 更新 2017年12月28日 11時59分 JST

喫煙者の社員130人→2年で全員卒煙。漫画「ONE PIECE」のノリで達成した会社の戦略

「仲間」「ポジティブ」がキーワードでした

執行役員(右端)による禁煙セミナーを受けている社員たち(メッドコミュニケーションズ提供)
メッドコミュニケーションズ
執行役員(右端)による禁煙セミナーを受けている社員たち(メッドコミュニケーションズ提供)

社員の4割が喫煙者だったのを2年でゼロにした会社がある。

リフォーム会社の「メッドコミュニケーションズ」(東京都港区)。

佐々木洋寧社長自ら音頭を取り、2015年11月から会社全体で卒煙活動を始めた。厳しい禁煙ルールを設けたわけではないのに、2017年12月までに全社員330人のうち、喫煙者だった130人全員が卒煙した。

たった2年で130人が成功した秘訣は何だったのか。

同社はリフォームが主な業務だが、顧客アンケートで「工事の間、煙草のにおいが気になった」という声が多く寄せられるなど、社員の喫煙にどう取り組むかが課題だった。

一方、喫煙する社員も悩んでいた。

「煙草をやめたい」と思っていたり、過去に禁煙したものの挫折したりする経験のある社員も多かった。仕事中も「現場ににおいが残っていないだろうか」と不安になりながら仕事している現状も分かってきた。

そこで佐々木洋寧社長自ら「会社で禁煙に取り組むことが、各社員の禁煙のきっかけになるのでは」と、会社ぐるみの卒煙の方針を打ち出した。

■役員が自らの禁煙経験を語る

同社の卒煙戦略は「仲間」「ポジティブ」がキーワードだった。まるで漫画「ONE PIECE」のようなノリである。

手始めに、「禁煙セミナー」を定期的に開いた。ただ、専門家による従来型のセミナー方式は採らず、元喫煙者の同社執行役員が講師を務めた。

たばこの害を強調するよりも、自分が禁煙を成功するまでどう試行錯誤して乗り切ったのか、冗談を交えながら自分の言葉で語った。

「禁煙の過程で、必ず不安な気持ちになるが、不安は禁煙のプロセスで当たり前にくると知っておけば、あっ、きた!と客観的に受け止められると説明していたので、社員もそういうものかと納得していました」(広報)

ほかに、禁煙するとこれだけお金が節約できるという経済的な効果や、これだけ家族のためになるという家族への効果も強調した。

また、禁煙を始めた社員には2万円の通院手当を支給、卒煙できた社員には、2万円の食事券を贈った。

■周りがやめると自分もやめる

1人が禁煙を始めると周りの喫煙者も禁煙を始めるようになり、支店を経て施工現場で働く人たちにも広がっていった。

とはいえ、禁煙は最後までやり遂げるのが本当に難しい。同社の場合、挫折しそうな社員が出たときに、まわりの上司や同僚が「一緒に頑張ろう」と声をかけて、再び吸い始めないように励ました。

そして12月、施工現場で働く職人さんが卒煙に成功。これで130人全員が卒煙に成功した。「会社の禁煙対策が始まっても、施工現場で働く喫煙者たちまでに届くのには時間がかかったが、現場で働く1人が卒煙に成功してから、周りに広がっていきました。みんなで禁煙に取り組んだのがよかった。1人ならこれほど広がらなかったと思います」(広報)

社員からは「『灰皿を探さずにすむようになった』『集中力が継続する』『においを気にせず、顧客に説明ができる』『仕事に集中できるようになった』などの声が寄せられています」(広報)としている。