4年前に交通事故で亡くなった中国人夫妻の赤ちゃんが、代理出産で生まれた。4月12日、BBCなどが報じた。
夫妻が冷凍保存していた受精卵を、家族がラオス出身の女性に移植。2017年12月に男の子が生まれた。
夫妻はともに一人っ子だったため、双方の両親にとって待望の孫だ。4年越しで生まれてきた赤ちゃんは「ティアンアン」君と名付けられたという。中国語で「優しさ」という意味だ。
夫妻は2013年の5月、江蘇州で車を運転中に事故で亡くなった。2人は当時、不妊治療中だった。家族が凍結した受精卵を引き継ぎ、両家の血筋を継ぐ唯一の望みである赤ちゃんを迎える方法を模索した。
ワシントンポストによれば、当初、病院が受精卵の引き渡しを拒否し続けたため、夫妻の両親らは苦肉の策に出た。片方の親がもう一方を訴えることで、何とかして病院から受精卵を得ようとしたのだ。1年にわたる裁判で、彼らは受精卵の権利を手に入れた。
その後も困難は続いた。
THE STRAITS TIMESによれば、病院が、受精卵は個人でなく医療機関への引き渡ししかできないと主張したため、両親らは受け入れ先を探す必要があった。国内には受け入れてくれる病院がなく、海外に救いを求めた。同時に、中国では代理母出産が禁止されているため、海外の代理母を探した。
こうした困難を乗り越え、27歳のラオス人女性を代理母とし、4年越しで赤ちゃんが生まれた。
母方の祖母はティアンアン君の様子について「彼はいつも笑っています。彼の目は私の娘に似ている。全体的には父親似みたいだけど」と語った。
父方の祖父、シャナン・シェンさんは、いつか本当のことを話さなければならないと語った。
しばらくは両親は海外に行ってしまったと説明するつもりだが、ティアンアン君が十分成長したら真実を話すつもりだといい、シェンさんはこう語った。
「生まれた時から両親がいない彼の人生は、悲しみの宿命を背負っている。いつの日か、私たちは彼に真実を話さなければならない。それは避けられない道だ」
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