将棋の藤井聡太六段が5月18日、「第31期竜王戦5組ランキング戦」準決勝で船江恒平六段に勝利し、竜王戦4組に昇級。史上最年少の「15歳9カ月」で七段に昇進した。
これまでの最年少記録は加藤一二三九段が保持していた「17歳3カ月」だった。
藤井七段は名人への挑戦権を争うリーグ戦「順位戦C級2組」で全勝したことを受けて、2月1日に「五段」昇段。2月16日には「第11回朝日杯将棋オープン戦」で、羽生善治竜王や広瀬章人八段に勝ち、史上最年少で優勝。たった16日で「六段」昇段を決めた。そこから90日で「七段」昇段を果たした。
■6月に昇段パーティーを予定、異例の「三段分」に。
わずか3カ月の間に三度の昇段を実現したことで、思わぬ混乱(?)も起きている。
サンスポによると、6月10日に名古屋市内のホテルで藤井七段の昇段を祝うパーティーが開かれるという。ただ、このパーティーはあくまでも2月の昇段を祝うものだった。今回の七段昇段によって、6月のパーティーは異例の「三段分」になるという。いや、マジでスゴい。
『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』『藤井聡太はAIに勝てるか?』など藤井七段に関する著書がある将棋ライターの松本博文氏は、ハフポスト日本版の取材に「棋士の昇段を祝うパーティーはよく開かれますが、パーティー前に祝うはずの段を追い越した例は聞いたことがない。かつて無いことだと思います」と、驚きを交えて語った。
藤井七段のスピード昇段に、羽生善治竜王も「2月の六段昇段から3カ月あまりで七段昇段を達成されてそのスピードに驚愕させられています。将棋の内容も積極的な動きが特徴で磨きがかかっていると思います。今後の更なる活躍を期待します」とコメントし、健闘を讃えた。