ホリエモンロケット、打ち上げ失敗し炎上。堀江氏「今までにない失敗モード」にじむ悔しさ

民間企業では国内初の宇宙空間(高度100キロ)到達を目指していた。
インターステラテクノロジズ提供の動画より。

元ライブドア社長の実業家・堀江貴文氏が出資するベンチャー企業「インターステラテクノロジズ(IST)」は6月30日朝、小型ロケット「MOMO(モモ)」2号機を打ち上げたが、発射直後に落下、炎上した。けが人はいないという。

朝日新聞デジタルによると、MOMO2号機は30日午前5時30分にロケット発射場から打ち上げられたが、直後に機体が地面に落下し、炎上した。

ISTは10時から記者会見を開いた。同社の稲川貴大社長は、打ち上げ失敗について「原因は不明だが、燃料の燃焼圧力が低下し、出力が低下した」と説明した。

堀江氏も記者会見に出席。「技術的問題がある部分は、ひと通り潰して打ち上げに臨んだが、今までにない失敗モードでの失敗だった」と悔しさをにじませたが、「次の3号機を打ち上げるために、どういうふうに改善するのかが課題。そこに全力投球できるようにする」と、今後の意欲を前向きに語った。

■「MOMO」とは

MOMOは全長10メートル、直径50センチ、重さ1150キロの液体燃料ロケットで、燃料のエタノールを液体酸素で燃焼させて推進する。堀江貴文さんが出資するISTが自社開発したことから、「ホリエモン・ロケット」とも呼ばれている。

スポンサーからの資金のほか、クラウドファンディングで費用を調達。市販の電子部品などを使い、低コスト化を図った。民間企業では国内初となる宇宙空間(高度100キロ)への到達を目指していた。

2017年7月、ISTはMOMO1号機を打ち上げたが、発射から66秒後に地上との通信が途絶し、打ち上げに失敗。高度約20キロから海上に落下した。

その後、ISTは1号機を改良した2号機を製作。当初は4月28日に打ち上げを予定していたが、機体内部で窒素ガス漏れが見つかり、延期されていた。

注目記事