IT企業大手のサイバーエージェントが、サッカーのJリーグ2部の「FC町田ゼルビア」を買収する方針を固めたと9月28日、スポーツ報知が報じた。チーム側は同日、報道を否定せず「現時点で確定したことではございません」と公式声明を出した。
スポーツ報知は「複数の関係者によると、サイバー側は10億円以上でクラブ保有株の過半数を取得し、2019年からチーム運営に本格的に関わる」と報道した。これに関して、FC町田ゼルビアの公式サイトは「本日の報道に関して」という告知文を掲載した。
「弊クラブの経営に関する報道が28日付でございました。こちらに関しましては、現時点で確定したことではございません。今後何らかの正式な決定がございましたら公式サイトで発表させていただきます」
■町田ゼルビアとは?
Jリーグ公式サイトによると、1977年に誕生したFC町田トレーニングセンター(小学生の選抜チーム)がルーツだ。1989年にトップチームが創立された。
このトップチームは、当時の町田サッカー協会理事長を務めていた重田貞夫(故人)が声をかけた。当時のメンバーは、町田市社会人リーグに所属していたクラブチームより選抜したとチーム公式サイトは伝えている。
1997年にクラブ名を「FC町田」から「FC町田ゼルビア」へ変更した。町田市の樹であるケヤキの英語名ZELKOVA(ゼルコヴァ)と町田市の花であるSALVIA(サルビア)を合わせた造語だ。
2009年からJリーグに参加しているが、J1にはまだ昇格したことはない。
日刊スポーツによると、Jリーグは9月27日、来季のJ1とJ2の参加資格となるクラブライセンスの判定結果を発表した。
町田はJ1自動昇格圏の2位につけていたものの、スタジアムの入場可能数やトレーニング施設の基準に達しないため、J1ライセンスが交付されなかった。これで来季に、悲願のJ1昇格をすることはなくなった。
豊富な資金力を持つサイバーエージェントによる買収は、町田のJ1昇格に向けた原動力になるかもしれないと、サッカーファンの期待は高まっている。