韓国海軍「クァンゲト・デワン」級駆逐艦が12月20日、海上自衛隊のP-1哨戒機に火器管制レーダーを照射したとする件について防衛省は28日、P-1哨戒機から撮影した映像をYouTubeで公開した。
朝日新聞デジタルによると石川県の能登半島沖で20日午後3時ごろ、海自哨戒機が韓国海軍の駆逐艦から火器管制レーダーを照射されたと防衛省が21日に発表し、韓国に抗議。一方、韓国国防省副報道官は24日、「光学カメラだけを作動させ、電磁波放射(レーダー照射)は一切行っていない。日本側に脅威を感じさせるいかなる措置もとらなかった」と照射を否定した。
両国の主張は平行線となったため、防衛省は映像公開に踏み切った。
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映像は約13分間で、日本語字幕が付いている。防衛省の発表によると、この映像にはP-1哨戒機が火器管制レーダーを一定時間継続して複数回照射されたとみられる場面や、P-1哨戒機が駆逐艦から一定の高度と距離をとって飛行していること、またP-1哨戒機が当該駆逐艦に対して英語で計3回呼びかけ、レーダー照射の意図の確認を試みたことなどが記録されているという。
【UPDATE】韓国政府は、日本側の主張を改めて否定
日本の防衛省が発表した映像について、韓国国防省の崔賢洙(チェ・ヒョンス)報道官が28日午後、緊急会見を開いてコメントを発表した。
NHKニュースによると、崔報道官は「単に哨戒機が海上で旋回する場面と、隊員たちの対話の場面だけで、常識的に追跡レーダーを照射したという主張の客観的な証拠とはいえない。事実関係をごまかしているものだ」として、韓国軍の駆逐艦が自衛隊の哨戒機を狙ってレーダーを照射したという日本側の主張を改めて否定したという。(2018/12/28 19:07)
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