創業してまだ日が浅いにも関わらず、早くも新たな挑戦に手を出した落ち着きのない会社、HOME Myanmar。1月13日に、ミャンマーのシャン州、ニャンシュエで、地域と旅行客が繋がる場『Little Base』をオープン。そのオープンまでのストーリーをご紹介します。今回は、前編です!
「隣の部屋が11月末で契約が切れるんだけど...」
「(8月から契約しているオフィスの)隣の部屋が11月末で契約が切れるんだけど、借りない?」
そう大家さんが言ってきたのは10月中旬だった。
「もしコシュン(私のこちらでの呼ばれ方)が借りてくれるなら、いま借りている人たちが延長したいと言ってきても断るよ。私たちはコシュンに借りてほしい!」
まだ彼らと知り合って数ヶ月。リップサービスなのかわからないけれど、純粋に嬉しかった。
ただ、オフィスとしての用途だけを考えたら、当時のサイズで十分で
さらなる出費は元々考えていなかった。
たしかに、もう1部屋借りることは魅力的なんだけど、うーん。。。
クラウドファンディングってやつがあるらしい
やりたいことは腐るほどある。
自分たちで"デザイン"できる場がほしい。コミュニティスペースのようなものを作りたい。
それはずっと前から思っていたこと。
現段階でその費用は考えていなかったし、会社としての本業である旅行業の基盤も固まっていないという状況。
ただ、建物全体の雰囲気もよく、立地も悪くないこの場所が、1年後、2年後空いているかはわからない。
少しモヤモヤしていた夜、ヤンゴンに住む、自らを探偵と名乗る某氏に相談。
「クラウドファンディングで資金を募ってみては?」
そのアドバイスを元に、いろいろ調べていくと、どうやら様々なプロジェクトがあることがわかり、1年目の資金と内装費をクラウドファンディングで募ることとなった。
11月9日から募集を開始。
本当に多大なるご支援ご協力のおかげ様で、募集開始から24時間経たずして目標金額である25万円を達成。
12月3日に募集を終了し、最終的には31万3960円のご支援が集まった。
本当に本当に感謝しかない。
私たちは何がしたいのか。私たちの存在意義は何なのか。
新たにもう1部屋借りる上で、改めて考えを整理した。
私たちは何をしたいのか。
私たちの存在意義は何なのか。
私たちには何ができるのか。
理想やある種の使命感めいた考えにプラスして
1年後もその"場"を続けていくために、事業としてお金が回るようにすることも
とても重要なこと。むしろ一番重要なこと。
整理していくことで、見えてきた。
1. 熱心に語学を勉強していても生きた英語/日本語が学べていない地元の人
2. こんなに魅力溢れる場所なのにまだまだ知られていない場所が多いシャン州
3. 地元の人々と交流したい、もっとシャン州を満喫したいけれどできていない旅行客
これら3つの課題、対象に対してアプローチをしていく。
これら3つを繋ぐ場となること。
そして、ミャンマーで一番ユニークな旅行会社になるということ。
再び、内装工事がスタート!
再びあの言葉をたくさん聞くこととなった。
「やーばーでー(大丈夫)」
今回は、もう2回目の内装工事だったから、安心して進めることができる。
というのはとんだ勘違いだった。
ドアのサイズ、デザイン、色が一緒にならない。
クオリティーの差がひどい。
棚はなぜか傾く。
同じデザインのライトがない。
"同じものを作る" ことが、如何にこの国で難しいことなのか。
うまくいかないことも、味があると楽しめなければ、こういった国ではやっていけないんだろう。
「やーばーでー」
と妥協するポイントと、妥協しちゃいけないポイントと、難しいけれどその判断を適切なところで下せるかは、とても重要だと改めて感じた。
オープニングイベントは1月13日に
ケツを決めないと、何も動かんだろう、ということで
1月13日にオープニングイベントを開催すると決めた。
フライヤーに載せている写真も、内装は全然終わっていないまま。
さぁ、果たして1月13日までにすべて準備は終わるのか。
ヤンゴンから来てくれる方もいる。
もう、後には引けない・・・!!!
Ambassadorのプロフィール
鈴木俊良
大学時代に2年休学し中国、フィリピン、カナダで過ごす。旅行会社に就職し、入社5ヶ月目でミャンマー赴任となり、約3年勤務。2017年5月に退職後、ミャンマーの東北部シャン州のニャウンシュエにて旅行会社を起業。ミャンマーの地方から、面白いことを仕掛けていこうと奮闘中。