今回取り上げるのは、外資系製薬メーカーについて。日本市場へ注力する動きとともに、採用活動も活性化する傾向がある。その動向とともに、どんな求人があるか見ていこう。
実は日本の製薬市場は、米国、中国につぐ世界3位の規模となっている。医療用医薬品の販売額は、3年連続で10兆円超え(*1)。この巨大市場で年々シェアを伸ばしているのが、外資系製薬メーカーだ。
たとえば、外資系製薬メーカーの日本市場におけるシェアは、1990年の13.6%から2015年には34.4%へ(*2)。ロシュ(スイス)、ファイザー(米)、ノバルティス(スイス)など、世界各地で事業を展開する「グローバルメガファーマ」の多くが日本市場に参入している。
外資系製薬メーカーの一つの特徴として挙げられるのが、「新薬開発力の強さ」。これが日本国内でシェアを獲得する大きな理由の一つだと言えるだろう。
たとえば、グローバルメガファーマと国内大手製薬企業を比較すると「研究開発費2~10倍」「要員数3~10倍」というデータもある(*3)。
さらに、世界展開をする「グローバルメガファーマ」は、多くの症例やデータを集められるというメリットも。当然のことだが、製薬業界では「効果の高い新薬を開発する」ことが莫大な利益を生み出す。今後、日本国内において、その存在感はさらなる高まりを見せるかもしれない。
高齢化社会や医療の進歩を背景に、世界的に見ても成長市場と言える国内製薬市場。そういった中、積極的に日本人の採用活動を行う企業も少なくない。
実際に2018年8月現在「125年の歴史を持つヘルスケア企業」で営業職(MR)の募集を行っていた。国内の医師に自社薬品を説明するポジション、英語力はそれほど高いレベルを求められていないようだ。
加えて、研究職の求人も見受けられた。先述したように、外資系製薬メーカーでは研究開発に大きな投資を行なう企業も多い。研究職のキャリアとして一つの選択肢となりそうだ。
(*2)(*3)日本の医薬品産業の課題と解決の方向性┃中外製薬株式会社
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