2017年も終わるというのに今年何を成し遂げただろう?と悩むママたちへ

今年は9年ぶりに妊娠も授乳もしなかったのでお酒が飲めるようになった。

2017年が終わる。

今年は9年ぶりに妊娠も授乳もしなかったのでお酒が飲めるようになった。

8年ぶりに家の中からオムツが消えた。

8年ぶりに家の中に赤ちゃんがいなくなった。

いつの間にか私のあごの下まで背が伸びた長男以下の3人(7歳、5歳、3歳)を見ながら、「キミたちは成長したけど、私は今年何をしたのだろうか?」と思う。

そんな時いつも思い出すのは、子ども3人が誰ひとりとして怪我をせずに1日を乗り切るだけで精一杯だった日々のこと。 子どもたちが5歳、3歳、1歳だった頃は3人3方向に走り始める子どもを交通事故に合わせないこと、が1日の最大にして最重要な目標だった( 『「最近の親」が誇るべき1つの事実』)。

幹線道路の真ん中に飛び出したり、バス停に入ってくるバスに触ろうとしたり、出発し始めた電車に触ろうとしたり、2階の窓枠に座ってオモチャの車を窓枠に沿って遊ばせていたり・・・「これは危険かも」という概念が一切なく危ないことを次から次へしでかした次男が5歳になり、ようやく「この子は私が一瞬目を離した隙に死んでしまうのではないか?」という絶え間ない恐怖からは少し開放された。 今のところ体に残るような傷は、今年夏に金属柱に激突した時につくった目の上の傷だけに留まっている。

同じように「私は今年何を成し遂げたのだろうか?」と思ってしまう時につぶやくと良い言葉がこれ。

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Hurrah For Gin

『クソったれ罪悪感妖精』(*1)という記事で紹介したイギリスで大人気の"Hurrah For Gin"というブログから。

FBページでのコメントも含めて訳すと、

これは、特に新米ママにとって、すごくいい達成可能なマントラ。 1日の終わりに、オムツの山・冷えきった紅茶・食べかけのシリアルに囲まれて何も達成できなかった気がする時、あなたの人生は失敗なんかじゃない。

あなたは小さな人間を清潔に温かく保ってお腹を満たして、あなたのおかげでその子は安全でたくさん愛されて、だからあなたは疲労困憊しているの。 それは何でもないことなんかじゃない、重要なことはただそれだけ。

Everybody is fed. Nobody is dead. - みんなお腹がいっぱいで誰ひとりとして死んでない。

*1・・・『クソったれ罪悪感妖精』はいいマンガなのに訳が悪くて楽しめない、というコメントを読んだのですが、全くその通りなのでどなたか上手な人、訳してください。

ブライトンに住んでいるジン好きの2人の男の子のママKatieがやっているこのブログ、著書のタイトルが"Hurrah for Gin: A book for perfectly imperfect parents"(完全なまでに完璧じゃない親のための本)となっている通り、良いママにならなきゃと社会の、親の、自分のかけているプレッシャーに押しつぶされそうになっているママたちの肩をトントンと叩いて、「いつもよくがんばってるね、そんなによくがんばらなくていいよ」と言ってくれるマンガ。

私はFacebookページをフォローしていて、このコメント欄が最高。

例えば、1万3,000回以上「いいね」されて500以上シェアされているこれ

クッキングショーコンテストのTV番組"マスターシェフ"の司会:1時間であなたの料理スタイル・テクニック・能力を如何なく発揮するお得意料理を披露してください ー どうぞ!

私(Katie):

これに対してフォロワーが次々と自分の「得意料理」というかその日の晩ご飯をノリノリで披露。

"クランペット(パンの一種)のdairylea(プロセスチーズ)とMarmite(ベジマイトに似てる酵母ペースト)のせはいかがでしょう?"

"息子の5歳の誕生日で友達が遊びに来てから、かろうじてつくったのがこれ。 息子の友達がガーリックブレッドのこと「木でできてるの?」って聞いてきた"

"クラックリング(豚の皮をカリカリに揚げたもの)をプラスチック皿にのせてオーブン入れたの忘れてた。 けっこうアーティスティックに見えるけど。"

"Walkers(ポテトチップスのブランド)のフライドポテトとBabybel(プロセスチーズ)。 これで勝ったわね!"

"私はいつもこれよ"

"夫が帰ってくるの待ってる。 ディナーの前のスナック"

3番目のなんか、だいたい食べ物ですらないし・・・

5番目は私もやったことある、冷蔵庫に何もない時の晩ご飯トースト。

そして最後のワインとポテトチップは、普通に推定20%くらいのイギリス人の晩ご飯だと思われる。

見ている人も「色の組み合わせがいい」とか審査員風にノリノリでコメント。

いや、「どう見ても不味そう。栄養皆無。こんなの食べさせられている子どもがかわいそう」と思う人もいると思うけど、人によって許容度やポリシーが違うのが当たり前なので、家庭での食事という個人の自由の範疇のトピックにあまり噛み付く人はいない。

3年前、『働くママ応援CMに全く共感できなかった件』という記事でイギリスFiatのCMを紹介したところFBシェア数1万以上になった。 このFiat CMを見てもわかるとおり、イギリス人は大変なことを深刻になりすぎず自虐ギャグに昇華してプレッシャーを和らげるのが実に上手。

「子育てのしやすさ」ってこういうところから始まってる。

とりあえず、今年もあと少し。 'Everybody is fed. Nobody is dead.'、みんなも私もよくがんばった。