プラスチック問題は、あなたのこと。 環境大国スウェーデン出身、LiLiCoに身についたサステナブルな生活

好評連載 第8回 LiLiCoの「もっとホンネで話そう。私たちのこと」
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Yuko Kawashima

タレントのLiLiCoさんの出身地であるスウェーデンは、1960年代から環境問題が議論され、2019年時点でSDGs(持続可能な開発目標)の達成率は世界156カ国中2位。エネルギーの6割をグリーンエネルギーでまかない、家庭ゴミは99%リサイクルしているといいます。

環境先進国で生まれ育ったLiLiCoさんは、自然とエコなマインドを身に着けている一人。2019年からはトレーリサイクル「トレーtoトレー(R)」のイメージキャラクターも務めています。

LiLiCoさんがホンネで語り尽くす本連載、今回は「サステナブルな生活」がテーマ。

30年前に来日したLiLiCoさんは、スウェーデンと日本との違いをどう感じ、日々どんな工夫をしながら暮らしてきたのでしょうか?

 

スウェーデンは家庭ゴミのリサイクル率が99 

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Yuko Kawashima

スウェーデンでリサイクルが始まったのは、1980年代。飲み物が入っていた容器は、必ずスーパーに持っていったのを覚えています。

 

スーパーには空き缶や空きペットボトルの回収機があって、入れると現金がもらえたんですよ。お酒のあきびんは割引チケット代わりになったりして。

 

10代だった私は、このときに「ペットボトルもちゃんと戻せばゴミにならない」って学んだんです。

 

現在、スウェーデンでは家庭ゴミのリサイクル率が99%。首都ストックホルムのすべてのバスは、木くずなどの有機ゴミを再利用したバイオガスで走っています。

 

日本は、清潔な国とされていますが、ゴミをきちんと捨てる意識は低いですよね。

 

実は18歳で初めて日本に来たとき、「街が汚いな」と思ったんですよ。それはゴミが多いからだと思う。今でも、自動販売機の横に専用のゴミ箱があるのに、公園や電車の座席の下に缶、ペットボトルが捨ててあって、マナーがないなって感じる。ゴミ捨て場で、ラベルをつけたまま捨てられたペットボトルを見ることもまだまだ多いです。

 

日本でゴミが多い別の理由に、過剰包装もあるんじゃないかな。

 

CDも化粧品もつけまつげも、(アイテムを)「使ってほしいの?」って思うぐらいしっかりラッピングされてる。7月からレジ袋が有料化されるけど、スーパーでも「エコバッグがあるから袋いりません」って言ってるのに、野菜とかお豆腐とかを薄いビニール袋に入れたりする。

 

たいした量を買い物したわけじゃないのに「重いから2つに分けます?」って言われることもあるし、生理用品なんて紙袋とビニール袋で二重にする。気を遣いすぎですよ。

 

これじゃあ、ゴミはなくならないよ。

 

雑誌の付録でエコバッグをつけるのはいいけど、ビニールや紙で何重にも包装してあって、全然エコじゃない。何が本当に必要なのか、よく考えてみてほしい。

 

小さい頃から自然のものをリユースしてきた

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Yuko Kawashima

スウェーデン人は、地球にすごく気遣って暮らしているんですよ。

 

ゴミの分別も細かいし、うちの家族なんて、週末は車で40分かけて1週間分の生ゴミを別荘のコンポストに捨てに行くからね。そんなこと、日本人は絶対にしないんじゃないかな。私だって「40分もかけてゴミを捨てに行くの?」って思うもん。

 

私も一時期は着なくなった服を捨てていたんです。でも、その話を家族にしたら、「売れる物ないの?」って言われました。

 

彼らは、物がいらなくなると、必ず次に使ってくれる人を探そうとするんですよね。

 

「そうだった」って思い出して、それからはフリーマーケットに出したり、友だちにあげたり、ファンが集まる機会に「じゃんけん大会」であげたりするようになりました。今なら、H&Mやユニクロみたいに着なくなった服を回収してくれるブランドもあるよね。

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Yuko Kawashima

スウェーデンの家に置いてあった服も、帰省した機会に全部売りに行きました。リユースの文化があるから、リサイクルショップや古着屋もたくさんあるんですよ。

 

この間、日本でラジオDJをしているドイツ出身のサッシャも「子どもの頃からそうしてるから、リユースが普通なんだよね」って言ってた。私も、新しいものをあんまり買わなかった気がする。

 

例えば幼稚園のときのバザーには、家中のいらないものを集めて持っていって、幼稚園の食堂に並べて売るの。手に入れた数クローネで、目をつけていたほかの子の商品を買いに行くんだよね。

 

いらないものは他の人に使い続けてもらえばいい。人がいらなくなった物でも、自分にとって魅力的なものはある。ものを売ってお金は手に入れられるし、それで好きな物を買うとよろこびにつながる。考えてみれば、すごく勉強になってたんだな。

 

私が住んでいる街には海外出身の人もたくさん暮らしているので、よく家族でガレージセールを開いているのを見かけますよ。きっと親が子どもの頃にしていたことなんだろうな。

 

古くなった布も、床に敷くマットに変身

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Yuko Kawashima

古くなってしまった布は、「トラースマッタ」にするのもスウェーデン人の暮らしの知恵。

 

トラースは端切れ、マッタはマットの意味。古い布を切り裂いて織ってマットを作り、玄関やキッチン、リビングなど家中で使うんです。

 

じつは先日、日本にもトラースマッタと同じ織り方があると知ってビックリ!

 

3月にラジオ「ALL GOOD FRIDAY」(J-WAVE)で東日本大震災の復興支援を行う『織り織りのうたプロジェクト』を紹介したときのこと。

 

被災地の方が裂き織りで作ったラグやヨガマットを販売し、就労支援や義援金などにあてているんですが、その織り方が小さいころに見た編み方と同じだったの!

 

古い布を送ってマットにしてもらうこともできるし、古着、古布を寄付することもできる。被災地支援をかねたリユース方法でした。

 

 

海洋プラスチック問題は、だれのせい?

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Yuko Kawashima

環境への取り組みっていうと難しく聞こえるけど、できることやればいいんですよ。

 

例えば、プラスチックの問題。海に流れ込んだプラスチック製品のせいで、多くの海洋生物が命を落としていることはよく知られています。深刻な問題ですよね。

 

でも、海にプラスチックが流れ込んだのは、プラスチックを捨てた人間がいるからでしょう? プラスチックを捨てたことない人はいないと思う。

 

プラスチックの問題ではなくて、あなたの問題なんですよ。

 

今の私たちの生活ってプラスチックなしには成り立たない。プラスチック代替品も開発されはじめているけど、いきなり全部を変えることはできない。世の中は、少しずつしか変わらないのよ。

 

だったら、今あるプラスチックを有効活用すればいいじゃないですか。

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Yuko Kawashima

私が2019年からイメージキャラクターをしている、エフピコ社の「トレーtoトレー(R)」は、取り組みやすい方法のひとつだと思う。

 

エフピコは、さまざまな素材をリサイクルしながら食品トレー容器を作っている会社。「トレーtoトレー(R)」は、使用済み食品トレーを使って食品トレーを作る循環型のリサイクルです。

 

消費者は、お肉とか野菜、お弁当などの入っていたトレーを洗ってスーパーの回収ボックスに入れるだけ。トレーをリサイクルするだけで、新しく作るより二酸化炭素の排出量が30%少なくてすむんですよ。ゴミ処理費用も減りますよね。

 

洗い方は食器と同じでOK。どのトレーが対象かわからなくても、迷ったらボックスに入れて大丈夫。工場でよくよく洗い直すし、もし違うトレーが混じったとしてもちゃんと取り除いてくれるから。

 

一度、肉や魚がのっているトレーやお弁当のパッケージを確認してみて。エフピコの「エコトレー」マークに気づくから。

 

私も意識して見るようになったら、自分がトレーの循環の中にいることに気づいたの。私はトレーを返すときは「いってらっしゃい」、トレーに乗った何かを買ったときは「おかえり」みたいな感覚よ。

 

一人ひとりの少しずつで地球はよくなる

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Yuko Kawashima

うちの夫も、私と一緒に生活するうちに意識が変化したなって思います。

 

サイズの違う服なら実家に送ってお父さんや甥っ子に着てもらったり、差し入れをたくさんもらいすぎたら私のラジオの収録にもたせてくれたり……。

 

一番ビックリしたのは、このあいだ使用済みトレーを洗って、回収用の袋にきちんと入れてくれていたときです。

 

以前、彼がトレーを燃えないゴミの箱に捨てていて、「これは回収用だから」って注意したことがあったの。それを覚えていてくれたのか、私の行動を見ていたからなのかわからないけど、うれしかったな。

 

環境のことを考えて生活するのは、最初はちょっとハードルが高いかも知れない。でも、意識するようになれば人って変われる。

 

最近、エコバッグやマイボトルを持っている人って増えましたよね。サステナブルな生活って、無理のない範囲で環境への配慮を続けることなんじゃないかな。

 

私もマイ箸を買ったことがあるの。でも忘れちゃう。会食するかわからないときのために持って外出するのも、私にとってはストレスだったしね。

 

ペットボトルを買うことには罪悪感はないです。飲み終わったらリサイクルゴミとして戻してるから。

 

自分にとって何がストレスで、何がストレスじゃないのか。

使えなくなったものは、どうすれば再利用できるのか。

 

自分のできるエコな行動について考えてみて。いまは自分と向き合える時間が長いんだから。そして、みんなで少しずつ地球をよくしていきましょうよ。

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Yuko Kawashima

5月30日は「ごみゼロの日」。

ハフポスト日本版では、ごみゼロの日に「#530わたしの一歩」と題して生放送を行います。

放送は30日の午後1時から。最初のセッションでは、この記事でも取り上げたデータをもとに、一人一人の市民やメディアにできることは何か考えます。

番組URLはこちらから(Twitter / YouTube)。

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日橋慶充
#530わたしの一歩