電気自動車のコスト、2025年にはガソリン車並みに

BNEFが2月25日付で発表した研究によると、動力源となる電池の価格が下がることにより、EVの販売価格は今後も下がっていくという。

電気自動車(EV)の価格が高いことを理由にガソリン車からの乗り換えを躊躇している人は、今後それほど長く待たなくてもよくなりそうだ。世界のクリーンエネルギーを分析するブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)が2月25日付で発表した研究によると、動力源となる電池の価格が下がることにより、EVの販売価格は今後も下がっていくという。原油価格が下落していることを考慮しても、EVは2020年代半ばまでに、ガソリン車やディーゼル車と競合できるレベルになるだろうとしている。

さらにBNEFは、2040年には全世界で普通乗用車の新車販売は35%をEVが占めることになるだろうと予想している。つまり年間4,100万台という計算になる。

おそらく2025年を待たずにEVの価格は下がっていくだろうが、所有総経費は従来のクルマの方がまだしばらくは安くあがりそうだ。環境への影響に目を向けると、2040年に世の中のクルマの4分の1をEVが占めるとした場合、1日あたり1,300万バレルの原油が不要になることを意味する。ただし、1,900TWh(テラワット時)の電気が代わりに必要になるわけで、これは昨年の全世界における電力需要の8%に相当する。

今回の研究を記したシニアアナリストのSalim Morsy氏は次のように述べている。「所有総経費に関しては、今後数年間は従来のクルマの方が安く済むと予測され、政府からの補助金が差額を補ってくれる地域を除けば、普通乗用車市場においてEVが占める割合は5%を超えることはないと考えている。しかし、2020年代になれば両者のコスト比較値は劇的に変化するはずだ」

本稿は、Autoblogの姉妹サイト『Engadget』(英語版)に掲載されたBilly Steele氏の記事を転載したもの。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

(2016年3月6日「autoblog日本版」より転載)

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