落札予想価格は3億円以上。ポルシェの超レアなレースカーがオークションに出品

「911GT1エボリューション」は、1996年にデビューした初代911GT1と、1998年のル・マン4時間レースで優勝した「GT1-98」の間に位置するモデルだ。
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記録の上では「959」と「カレラGT」の間に、ポルシェのフラッグシップ・スーパーカーは存在しなかったことになっている。しかし、実際にはそのようなモデルがあった。

レースカーとして華々しい成功を収めた「911GT1」をベースとする公道仕様のホモロゲーション・スペシャルだ。その1台が、5月にモナコで開催されるRMサザビーズのオークションに出品されることが明らかになった。

写真の「911GT1エボリューション」は、1996年にデビューした初代911GT1と、1998年のル・マン24時間レースで優勝した「GT1-98」の間に位置するモデルだ。

個人が所有するレース仕様の911GT1はわずか14台のみだが、カナディアンGTチャンピオンシップで3年連続優勝を果たしたこのシャシーナンバー「GT1 993-117」は、レースに使われた車両としては唯一の公道走行可能な911GT1であるという。

この個体は、5月に開催されるRMサザビーズのオークションで初めて公に売り出されることとなり、予想落札価格は270万〜300万ユーロ(約3億4,000万円〜3億8,000万円)となっている。

米国のコレクター情報サイト『Sports Car Market』によれば、911GT1が記録したこれまでの最高落札額は、2012年にクラシックカーの祭典、アメリア・アイランド・コンクール・デレガンスのオークションでグッディング&カンパニーが扱ったGT1エボリューションの126万ドル(約1億4,000万円)だが、今回のオークションではその記録を大幅に上回る可能性がありそうだ。

もちろん、モナコ・グランプリ・イストリックの期間中に開催されるRMサザビーズのオークションに出品されるのは、このポルシェだけではない。1930年代の2台のドイツ製コンバーチブル、メルセデス・ベンツ「540K」とホルヒ「670」は、911GT1と同等の価値があると見積もられている。

また、1948年製タッカー「48」(予想落札価格135万〜185万ユーロ:約1億7,000万円〜2億3,000万円)や、元F1世界チャンピオンのニキ・ラウダがデビュー戦のオーストリアGPでドライブしたマーチ「711」(同55万〜65万ユーロ:約7,000万円〜8,200万円)も競りに掛けられるという。

こうした魅力的なクルマの数々が、2カ月後のオークションでどのような結果を迎えるか注目したい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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