Uberと競合する可能性が出てきたGoogle 自動運転車を使ったアプリのベータ版も開発済み

Googleはすでに自動運転のタクシーを携帯電話から呼び出せるサービスを提供するアプリのベータ版を開発済みだと言われていた。

Googleの自動運転車が将来的にオンデマンド配車サービス「Uber(ウーバー)」と競合する可能性があることを、匿名の関係筋が明かしている。金融情報メディア『Bloomberg』によれば、Googleは2016年に自動運転車部門を独立させ、Googleの親会社アルファベットの傘下に置く予定だとし、新設するその会社で「Google Car」によるライドシェアサービスを立ち上げると言う。

『Bloomberg』への匿名の情報提供者によると、新設される会社の規模は小さいものの、豊富な車両サイズを揃えて、大学のキャンパスやビジネスパークといった限られたエリア向けにサービスの提供を開始する見込み。最初に展開する場所としてはカリフォルニア州サンフランシスコか、テキサス州オースティンが選ばれる可能性があり、その理由としては、これらの地域ではすでにGoogleが自動運転車の試験走行をしているからだという。この情報提供者は、サービス開始の時期については言及していない。

Googleの共同創設者、セルゲイ・ブリン氏は9月に自動運転部門の戦略について語っており、その中で自動運転車の生産を委託するOEM先パートナーを探していることを示唆した。同氏としては顧客販売向けの車両の前に、ライドシェア用の車両をOEM先に製造させることを想定しているようだ。報道では、その相手先としてまずフォードの名前が挙がっている。以前のでは、Googleはすでに自動運転のタクシーを携帯電話から呼び出せるサービスを提供するアプリのベータ版を開発済みだと言われていた。このことからも、寮から学校の教室まで学生を運ぶ完全自動運転車がGoogleから発表されるのは想像に難くない。

Googleがこれから自動運転車部門にもっと注力していく意向だということは、最近2人の重役をヘッドハントしたことからもうかがえる。同社では、9月に元ヒュンダイモーター・アメリカのジョン・クラフチック氏を自動運転車部門の最高経営責任者(CEO)として迎え、12月にはテスラの「オートパイロット」の技術マネージャーを務めていたロバート・ローズ氏を引き抜いている

Googleの自動運転車は、すでに120万マイル(約1,930万km)以上を走破しており、その安全性は立証されていると同社は主張する。万が一事故があったとしても、それは人為的なミスによるものだという。Googleがこの未来の技術を現実の事業にする時がついに来たようだ。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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