サイボウズ式:休み中も仕事に追われていたわたしが、「肉体」と「精神」どちらも休ませる方法を習得した話

休日の過ごし方、満足してますか?
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サイボウズ式編集部より:著名ブロガーによるチームワークや働き方に関するコラム「ブロガーズ・コラム」。今回は、「休み方」をあらためて考えてみようと思います。ブロガーズ・コラム チーム4人でお届けします。第2回ははせおやさいさんです。

こんにちは、はせおやさいです。

みなさんは、休日の過ごし方、満足してますか? わたしは以前、平日の仕事をやりくりして作った余暇を過ごすのが下手でした。

「休み方下手」で体調を崩した話

当時のわたしは「土日は会社のことを忘れよう!」と思っているのにしょっちゅうメールをチェックしたり、この機会に読めなかった資料を読もうと中途半端に手を付けたりして、気がつけばあっという間に日曜の夜。

休めた実感もないし、その割に仕事が進んだわけでもない。趣味や友人との時間が充実したわけでもない。徒労感ばかりがつのる休日で、なんとなく肩が重いまま、月曜日を迎えていました。

そんな中途半端な休み方を続けていたところ自律神経が乱れてしまい、不眠や胃炎などの身体的症状が。当然ながら仕事にも悪影響が出始め、ネガティブなスパイラルに......。

「働き方改革」と話題の昨今、「どう働くか」を考えるには、「どう休むか」も考える必要があるのかもしれませんね。当時の反省点でいうと、とにもかくにも「休み中でも仕事に追われてしまっていたこと」でした。とはいえ、生活の大半を占める「仕事」です。自分の性格的に、仕事を休日の時間からシャットアウトするには、何らかの工夫が必要なタイプなんだなと自覚しました。それをどうやって解消するためにいくつか試し、うまくいった方法があります。

大切なのは「精神も疲労する」を自覚し解決すること

当時のわたしは「体さえ休めていれば(家で寝ていれば)、疲れは取れるだろう」と勘違いしていたのですが、実際的には精神も疲労していた、ということに気付けなかったんですね。上手に休むため意図的に精神の疲労を取る方法を探してみよう、と思っていたところ、まず見つけた1つの方法が「アクティブレスト」でした。

「アクティブレスト」とは、「軽く体を動かして疲労を取る」方法のこと。もともとはアスリートが試合後の疲労を早く取り除くために始まったもので、運動後のクールダウンもアクティブレストのひとつだそうです。

これを自分に当てはめ、精神の疲労を取るためにも使えないかな? と試してみました。デスクワーク中心の仕事だと、精神は疲れているのに肉体のエネルギーは余っていて、どうしてもバランスが悪くなりがちです。それを解消するために、肉体のエネルギーを消費してバランスよく休むため、軽いジョギングやストレッチを始めてみたところ、手応えのある効果が得られました。

ここでのイメージは、「働いている間に固まってしまった筋肉を、動かしてほぐす」こと。当たり前ですが、走ったり泳いだり、運動をすると体が疲れますよね。運動をした日はベッドに入ったあと寝入りばなに仕事のことを考える余裕もなく、浅い眠りで途中で目覚めてしまうこともなく、ぐっすり眠れるようになりました。

同じように、近場への小旅行も似た効果がありました。旅行先で新しい情報に触れる、というのはある意味、新しいストレスにもなりえますが、仕事のストレスとも違い、心が踊るものです。同時によく歩く機会にもなりました。

ここでの思わぬ効果は、旅行先や移動中で触れた仕事とは関係のない情報がよい刺激になり、新しいアイデアがわくようになったこと。もちろん仕事に限らず、今度の休みはこんなことをしてみよう、あんなことをしてみよう、と自分の中で楽しい企画が生まれるようになり、さらに休日が充実したのです。

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精神のデフラグには銭湯・サウナがおすすめ

他に見つけたもう1つの方法、旅行の企画や特別なスポーツウェアの準備をしなくてもすぐに始められるのが「銭湯・サウナ通い」でした。この方法の特によいところは、「入浴中はスマホやネットから離れられる」点です。

「スマホ中毒は良くない」、と分かっていても、普段の生活では乗換案内を見たり、友人からの連絡がきたりと、なかなか手放すことができないスマホ。ですが、銭湯に入ってしまえば、脱衣場のロッカーに入れて手放さざるをえなくなります。

熱く沸かされたたっぷりのお湯に体を浸し、サウナで汗をかいて体の芯まで温まるまでの間、ネットから離れて自分の世界に集中する。すると、頭の片隅にモヤモヤと漂っていた心配事やタスクが明確になり、自分の考えが整理しやすくなりました。ここでのイメージは、パソコンのデフラグ──つまり「断片的な情報をクリアにして、頭の動きを軽くする」こと。わたしができていなかったのは特にこの点で、常に頭のどこかにモヤモヤと心配事を抱え、それが見えないストレスになっていたんですね。

ちなみに、自宅のお風呂でも代用できるかもしれませんが、自宅だとスマホを持ち込む手段があったりしてしまうので、やはり銭湯・サウナがおすすめです。

休み方のコツは「自分を調律する」イメージを持つこと

この経験を通じて感じたのは、「よく働くためにちゃんと休む」のも大切ですが、「よく休むために働き方を改善する」のも同じくらい大切だということ。小旅行の企画や会社帰りに銭湯に寄る予定を立てていると、おのずと仕事に費やせる時間は決まってきます。そこで諦めて仕事に自分の時間を費やすのではなく、働き方を変える挑戦をしてみること。大切なのは「肉体」も「精神」もどちらも疲労するのを自覚し、バランスよく解決していくことだと思います。

「休むのがなんとなく後ろめたい」「仕事のことを忘れにくい」という気持ちはわたしもよくわかります。ただ、よりよい休みは質の高い仕事の土台になる、と考えてみるのはどうでしょう。楽器でたとえて言うならば、よく休んだ精神と肉体は、よく調律され正しい音階が出る状態とよく似ていると思います。

よりよい仕事のために、休日はしっかりと休み、仕事以外のことをたくさん吸収したり、疲れを取って体調を整えたり、自分の体調や精神の状態に敏感になってみてはいかがでしょうか。

今日はそんな感じです。

チャオ!

イラスト:マツナガエイコ

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サイボウズ式
」は、サイボウズ株式会社が運営する「新しい価値を生み出すチーム」のための、コラボレーションとITの情報サイトです。本記事は、2018年3月7日のサイボウズ式掲載記事
より転載しました。