シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。
7年前、東京・秋葉原で7人が殺害された通り魔事件で、最高裁判所は加藤智大被告の上告を退ける判決を言い渡しました。これで被告の死刑が確定しました。この事件は、直前までインターネット上に自身の心情を書き込んでいたこと、自分とは無関係の人々を殺害するという残酷な事件だったこともあり、私の記憶にも残っています。
真偽はわかりませんが、一部の報道で、被告の弟が自殺していたというものがありました。調べてみると、1980年代に起きた東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤元死刑囚の父親も自殺したそうです。加害者の家族が法的に罪に問われることはありませんが、社会的にはそう見られません。批判の手紙や電話、職場での嫌がらせなど社会的制裁を受けることが多く、耐えきれなくて自殺を選んだ例もあるようです。
罪を犯したという点で、被害者よりも加害者が悪いことは自明です。でも、加害者の家族にはどの程度の責任があるのでしょうか。また親だけでなく、兄弟姉妹にも責任はあるのでしょうか。
家族に社会的制裁が加わることで、犯罪の抑止力になるとも考えられます。また親だけでなく、兄弟も何かしらの影響を与えたという意味で、その責任を問うという考えも成り立つかもしれません。
しかし、家族が責任を取らなければならないとしたら、どうなるでしょうか。家族が見知らぬところで犯した犯罪の責任を負わなければならない。自分は関与していない犯罪であるにもかかわらず、例えば兄弟であるというだけで責任を追及され、社会から疎外されるということになります。
ここで皆さんに質問です。自分の娘や息子、または兄弟が、犯罪者の家族と結婚するとしたら賛成しますか。それとも反対しますか。どちらの立場に立つのか、それはなぜなのか。当事者だと想定して、皆さんのご意見をお聞かせください。
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