シドニーから3大会連続で五輪に出場した元陸上選手と、一緒に考え、議論を深めます。議論は週刊誌AERAの連載で紹介します。いただいたコメントを抜粋・要約することもありますがご了承ください。
世界に先んじて超高齢化を迎える日本では今後、年金や社会保障などさまざまな問題を抱えることになります。なかでも医療費の抑制は、大きなテーマです。
健康保険は現在、誰もが支払い、病気になった人だけが受け取ります。健康状態や生活習慣によって、保険料が変わることはありません。ところがアメリカでは、健康状態によって保険料が違います。それどころか、病院の診療実績がないと還付されたりもします。国ではなく民間が運営していることもありますが、日本とは大きな違いです。
日本の保険システムは優れていると言われる一方で、若干不公平な仕組みとも考えられます。例えば「太く短く生きたい」と、毎日浴びるように酒を飲み、喫煙し、全く運動しない人と、健康的に生活する人の保険料は同じです。健康に気をつけて生活する人たちが、不摂生で病気になった人の分まで負担せねばなりません。
ここで皆さんと考えたいことがあります。仮に自国の政府が、不健康税を導入することを提案したとします。喫煙税、飲酒税、脂肪税、非運動税です。喫煙する人は喫煙税を、飲酒する人は飲酒税を支払うため、不健康な生活習慣をもつ人の納税額は増えます。そして健康な生活をする人の納税額は下がります。国民は健康習慣を身につけることに金銭的なインセンティブがあるため、どんどん健康になるというのが政府の主張です。
ところが、「そこまで管理されるのは苦しい」「やりすぎだ」という声も聞こえます。確かに不健康な生活を続けても大きな病気をしない人もいますし、何より飲酒などでQOLが高まる、という考えもあります。国民からは「これではまるで禁酒法だ」という批判も出てきたため、困った政府は国民投票をすることにしました。
ここで質問です。あなたはこの不健康税に賛成票を入れますか、それとも反対票を入れますか。理由とともに教えてください。ご意見お待ちしています。
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