今年の新iPhoneが9月14日に予約受付スタート?から新型Mac mini予測まで、1週間のアップルうわさ話を振り返ります。
iPhone Xが売れ行き好調「だったから」新iPhoneが売れるのか売れないのか、アナリストにより見方も色々ですね。
「安価な13インチRetinaディスプレイのMacBook」最新の噂は、台湾Digitimesから。インテルの10nmプロセス生産の遅れを受けて、14nmのKaby Lake搭載用に再設計(そのために2017年内にリリース予定からずれ込んだ)といった観測は従来と変わりないものの、お値段は1200ドルを予定しているとのこと。
これまで複数のアナリストやメディアが「新MacBookは1000ドル以下の低価格」と予測していたこともあり、果たして1200ドルがエントリーモデルと言えるのか?と「安価さ」の定義も問われました。12インチのMacBookシリーズが1300ドルからという価格設定だけに、差別化として弱いかもしれません。
もう1つは、iPad関連のうわさ話です。新iPad Proは超狭ベゼル採用となり、既存の10.5インチが11インチに置き換えられ、12.9インチ(こちらは本体サイズが小さくなる?)との2本立て。2018年発売の9.7インチiPadやiPad mini 4を合わせて、当面のiPadシリーズは計4モデル編成になるとのこと。
新iPad Pro関連の情報には目新しさはないものの、「アップルにこれ以上のiPad miniの予定はない」つまり新iPad miniはないとの予想が、8インチ前後のタブレット愛好者にはショッキングでした。
ユーラシア経済委員会(EEC)データベースに新Apple Watchらしき型番が登場したとのニュース。同データベースはiPhone 7やAirPods、MacBook Pro(2018)登場を予測するきっかけになった、信頼の情報源です。
新たに発見されたApple Watch Series 4(仮称)らしき型番は6タイプ。しかし、Series 3は8タイプ=4モデル×サイズ2つ。どれか1つのモデルが削られる?との憶測を呼びました。
CellularなしのGPSモデルが廃止されるか、Cellularモデルのセラミックが消えるのか。海外メディアでも、見方は2つに分かれています。
アップル情報に定評ある米BloombergのMar Gurman氏が共同執筆しているニュース記事から。もし実現すれば、4年ぶりのアップグレードとなります。
ここ1年ほど、ユーザーが「新Mac miniは出ないの?」と尋ねると、アップルの偉い人が「Mac miniは重要なラインナップの1つ」と答えるやり取りが恒例となっていましたが、単なるリップサービスではなかったかもしれません。
2018年モデルは、主にプロユースに焦点を当てているとか。Mac mini人気は主に「安さ」と「キーボードやディスプレイといった構成の柔軟さと運用しやすさ」の2つにありますが、プログラマーやサーバ管理者に好まれる後者が重視されるということでしょう。
これは2017年のiMac ProやMacBook Pro(2018)の強調していたプロユース路線にも沿っており、かなりの説得力はあります。ただ、「安さ」を愛していたユーザーにどう受け取られるかは興味深いところです。
Les Numeriques
予約受付はいつか、発売は何日なのか。世界中のiPhoneファンをやきもきさせている日にち、最新の噂はドイツの携帯電話キャリアからでした。
ドイツの情報サイトMacerKopsによれば、9月14日(金)から新iPhoneの予約受付がスタート。そこから逆算して発表イベントは12日(水)、発売日は予約開始から1週間後の9月21日(金)と推定されています。
この予測は、米CNETが過去6年のデータから統計的に導き出した予測とも一致しています。これから8月末にかけて、そろそろ各メディアにスペシャルイベントの招待状が届くかもしれません。
マリングリーンやタホブルーなどのバンドが公式サイトから削除、つまり販売終了。
ここから「新バンド発売のための準備」や「 新バンドを発表するイベントが間近」、そして「新バンドと一緒にApple Watch Series 4(仮称)も発表」などが推測されています。
実際、こうした旧バンドの販売終了は、過去にも新製品発表イベント直前に起こっていたことです。フタを開ければ「新バンドのみ」の可能性もありますが、先の「EECデータベースに新Apple Watch登録」と合わせて、期待していいかもしれません。
iOS開発者で米メディア9to5MacライターのGuilherme Rambo氏が、アップルの公式開発ツールXcodeから「iPhone xx」なる謎iPhone名を発掘したというニュース。識別子は「iPhone 9,7」とされています。
「xx」だけにiPhone Xの後継機種のようでいて、A10プロセッサ、つまりiPhone 7/7 Plusに使われていた過去のものを搭載しているとか。これが以前から噂されていた「iPhone SEの後継に当たる廉価版iPhone」ではないかと、発見者は推測しています。
「もうすぐ出る」「いや2018年中に出ない」と、肯定と否定の間を揺れ動くiPhone SE2(仮称)。それだけ待望する潜在ユーザーも多いわけで、信じ続ければ夢は叶うかもしれません。
iPhoneシリーズ初の1000ドル近い価格やノッチの存在により、売上不振説が根強かったiPhone X。ティム・クックCEO自らが「今3月期は毎週、どのiPhoneよりもiPhone Xを選ばれるお客様のほうが多く」と述べて、実は売れ行きが好調だったと判明しました。
すると今度は「だからこそ新iPhoneは売れない」とするアナリスト予測が登場。すでに多くのiPhoneユーザーがiPhone Xにアップグレード(買い替え)しているために「エアポケット」が生じ、新iPhoneの売れ行きは厳しくなるとの分析です。
iPhone Xは単価が高いため売上高への貢献は大きいものの、世界で最も売れているスマートフォンはiPhone 8という調査結果も公表されていました。
もっとも、そのデータでもiPhone Xは3位にランクインしています。果たして「iPhoneシリーズのアップグレードサイクルを破壊するほど売れた」のか「まだまだ買い控えているiPhoneユーザーがいる」のか、今後の推移が見どころです。
情報のソースは、海外大手掲示板Redditユーザーのお母さん。輸出入仲介業者である彼女は、「アップルが数週間後、アメリカから中国への航空貨物便枠をほぼ全て予約したという通知を受けたよ」と教えてくれたとか。
なんともふわふわした情報ですが、2014年のiPhone 6/6 Plus発売直前にも「アップルが航空キャリア大手3社の航空貨物便枠を全て抑えた」うわさ話が流れたこともあり、一定の信憑性は認めていい話ではあります。
そして噂の新iPhone3タイプのうち、9月中発売は5.8インチ/6.5インチOLEDの2つのみで、最も売れると思われる6.1インチLCDモデルは10月まで出荷がずれ込む可能性もあるとか。しばらく米中間の航空便は、アップル製品を運び続ける時期が続くのかもしれません。
今年で就任7年目、アップルを1兆円企業へと成長させたティム・クックCEO。今はなきアップル創業者の1人スティーブ・ジョブズ氏との仕事を「心が開放されたようだ」と振り返っており、アップルの社風が肌に合っていたようです。
そして57歳のクックCEOは最近の株主総会で、自分の最重要な責任の1つが「バトンを渡すこと」だと発言したとか。そんなわけで米Bloombergは、COOのジェフ・ウィリアムズ氏やワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィル・シラー氏といった、後継者候補を紹介しています。
しかし、57歳といえば大企業のトップとしてはヤングと言っていいほど若め。アップルを率いる激務に耐える判断力や体力を求められるということでしょうか。
上述した「iPhone Xが売れすぎたから新iPhoneは売れない」の次は、「今後12から18ヶ月以内に、3億5000万人がiPhoneをアップグレードする」という真逆のアナリスト分析が飛び出しました。
そのカギを握るのが、世界最大と言える中国市場とのこと。中国国内にいる1億人のiPhoneユーザーのうち、アップグレード人口は6000〜7000万人いるとの強気の予測です。
iPhone Xが新iPhoneのアップグレード需要を先食いするほど売れたのか、買い控え人口はまだまだいるのか。それは実際に新iPhoneが発売されてみないと分かりませんが、プラスにせよマイナスにせよ「中国市場が重要」は否定できない指摘です。
生産面でも製品やアプリおよびサービスを買ってもらう市場としても、中国はますますアップルにとって重みを増しています。今後の米中貿易関係、トランプ政権の動向がiPhoneの売上に大きな影響を及ぼすかもしれません。
(2018年8月27日Engadget日本版より転載)