アップル、新macOS Mojave (モハベ)発表。待望のダークモードなど新機能多数

月のモハーヴェ砂漠
engadget日本版

開発者カンファレンス WWDC 2018で、アップルが次期macOS 『Mojave』を公開しました。Mojave(モハベ、モハーヴェ)はカリフォルニアの砂漠の名前。

この秋に無償アップグレードとして一般向けリリース予定のモハベでは、待望のダークモードや、スクリーンショットやマークアップの拡充、デスクトップを整頓して使いやすくするデスクトップスタックなど使い勝手の向上、SNSのいいねボタンによるウェブ閲覧履歴トラッキング阻止などプライバシー機能の強化、iOSとつながる最大32人のグループFaceTime、また2019年後半以降に提供予定の、iOSとmacOS共用アプリを作りやすくする新開発フレームワークのプレビューなど、多数の新機能が加わります。

Gallery: macOS Mojave (モハベ)新機能 WWDC 2018 | 9 Photos

・ダークモード

目に優しいダークモードをOSレベルで提供。夜間にも、薄暗い環境で作業する人にも。

OSのシェルと標準アプリのほか、APIとして提供するためサードパーティーアプリにも導入しやすく、独自実装で導入してきたアプリも新APIに対応すれば同時切り替えなどが可能に。

・デスクトップスタック

画像や文書の種類、日付、タグなど属性でファイルを自動グループ化。デスクトップにファイルをバラまいても、勝手に分類される。新設のギャラリービューで直接ブラウズしてアプリにドロップetc

・グループFaceTime

iOSでも追加されたグループFaceTime通話。32人まで。iPhone、iPad、あるいはFaceTime AudioでApple Watchとも通話可能。

・Mac App Store のリニューアル

iOS のApp Storeと同様に刷新。アップルが内製するアプリ紹介など編集コンテンツや、ブラウズしやすい新しいタブ分類など。これまでMac App Storeでは提供してこなかった大物アプリも順次追加。

・ファインダーの強化。クイックアクション追加。写真に透かし追加など、文脈に応じたアクションやAutomatorスクリプトをワンクリックで実行。ファイルが視覚的に分かりやすいギャラリービューの追加。プレビューペインにファイルのメタデータを表示。

・クイックルック強化。マークアップの組み込み。アプリで開かずさっと署名追加、動画のトリミングなどをクイックルックから直接

・スクリーンショット。スクリーンショットの画面上UIが加わり、全画面や選択範囲などが分かりやすく。全画面および選択範囲含む動画キャプチャの追加。

キャプチャ後はiOSのように、サムネイルがデスクトップにポップアップ。クリックするとその場で編集可能。

・Continuity Camera。iPhoneとMacなど、デバイスをまたいで作業を続けるContinuityのカメラ版。Macでドキュメントを編集中、iPhoneカメラで自撮りや文書を撮影すると、作業中のドキュメントにそのまま現れるなど。

・マークアップツールの統合。 Finder、クイックルック、スクリーンショットの各機能にマークアップを組み込み。ファイルに素早く注釈や署名を追加、そのまま共有などワークフローが効率化。

モハベではこのほか、2019年後半以降に開発者向けに提供される、iOSアプリからmacOSアプリへの移植を容易にする新しい開発フレームワークのプレビューも提供します。iOSアプリから、株価、ニュース、Home、ボイスメモが追加。

新フレームワークはiOSのUIKitをmacOSアプリ開発向けに拡張して取り入れるもの。iOS / macOSで動くアプリが作りやすくなります。

プライバシーやセキュリティの強化。

・Safariでは、ソーシャルメディアのいいね!ボタンやコメントプラグインなどが、ユーザーの同意を得ず閲覧サイトを収集するトラッキングの防止機能を追加。

・ブラウザが提供するシステム情報の簡略化で、システム構成からのユーザー特定とトラッキングを防止。

・オンラインアカウントを作成する際、Safariが自動的に強いパスワードを生成してオートフィル。ユーザーが自分で埋める場合、使いまわしのパスワードに警告。

・アプリのパーミッションモデル強化。Macのカメラやマイクへのアクセス、メールなどの個人情報にアクセスする際、ユーザーからの許可が必要に。

このほか、多数の新機能・更新が含まれています。

Other

一部で長らく話題になってきた「SafariのタブにFavicon表示」も。

macOS Mojave は本日より開発者向けにプレビュー配布開始。6月後半には、開発者プログラムに加入していないユーザー向けに任意参加のパブリックベータテストが始まります。

正式リリースはこの秋。無償アップグレードとして提供します。

macOS Mojave のハードウェア要件はmid 2012以降のMac。および、2010年 / 2012年モデル Mac ProはMetal対応グラフィックカード推奨で対応。

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