アフガニスタンで飛行機から落下したのは10代のサッカー選手だった。当局が発表

「タリバンの到来は、彼にとって夢とスポーツの終わりだった」。アフガニスタンの人々がサッカー代表を目指した若者の死を悼んでいます

アフガニスタンのスポーツ当局は8月19日、国外脱出しようとして飛行機から落下した人物の1人が、ザキ・アンワリーさんだったと発表した。アフガニスタンのメディアなどが報じた

アンワリーさんは10代の若者で、サッカーユース代表チームの選手だったという。

アフガニスタンのスポーツ当局は、Facebookに赤いユニフォームやスーツを着たアンワリーさんの写真を掲載して、死を悼んだ。

投稿には、飛行機から落下した時と思われる写真も掲載されている。

ニューヨークタイムズによると、Facebookには「アンワリーさんは国外脱出を望む多くの若者1人であり、アメリカの軍用機から落下して死亡しました」と書かれ、スポーツ界が悲しみに暮れていると伝えている。

代表チームに入るのが夢だった

アフガニスタンでは、アメリカ軍や北大西洋条約(NATO)連合軍が撤退を本格化して以降、武装勢力タリバンが急速に勢力を拡大して各地を制圧し、 8月15日にはカブールを掌握した。

ガニ大統領は15日にアフガニスタンを出国し、タリバンの支配を恐れたアフガニスタン人や外国人が、国外脱出を求めてカブールの空港に押し寄せ、空港は混乱状態になった

16日には、カブール空港で移動するC-17輸送機に多くの群衆が群がり、離陸後に輸送機から人のようにも見える何かが落下する様子を映した動画が撮影された

またアメリカ国防総省は、C-17輸送機の車輪格納部から人体の一部が見つかったと発表した

アンワリーさんは落下した1人で、国外脱出するために輸送機の外につかまっていたと考えられている。

アフガニスタンオリンピック委員会とスポーツ連盟のメディア広報担当官アレフ・ペイマンさんは、「彼は親切で忍耐強い人でした。しかし他の多くの若者たち同様、タリバンの到来は、彼にとって夢とスポーツの終わりだった」とニューヨークタイムズに語っている。

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