アラスカ上空、謎の飛行物体を撃墜。「民間機が安全に飛行する上で相当な脅威を与えていた」

アメリカ国防総省のパット・ライダー報道官によると、飛行物体の大きさは「小型自動車」ほど。海氷に落ちた残骸を回収へ
記者会見をする国防総省のパット・ライダー報道官(2023年2月10日撮影)
記者会見をする国防総省のパット・ライダー報道官(2023年2月10日撮影)
Drew Angerer via Getty Images

アメリカ国防総省は2月10日、アラスカ州の上空で国籍不明の飛行物体を同日に撃墜したことを発表した。バイデン大統領の命令だったという。同省は4日にも、サウスカロライナ州の上空で「中国のスパイ気球」を撃墜していたことを発表していた

今回の発表によると、アラスカ州の飛行物体は9日に地上のレーダーで発見。航空機を派遣して確認したところ、無人の物体だったという。

国防総省のパット・ライダー報道官は「物体は高度4万フィート(約12キロ)を飛行しており、民間機が安全に飛行する上で相当な脅威を与えていた」と説明している。一般的な旅客機は高度約12キロ付近を飛行すると言われており、今回の飛行物体の高度と同じだった。

■「小型自動車ほどの大きさ」の飛行物体。海氷に落ちた残骸を回収へ

アラスカの空軍基地から飛び立った2機のF-22戦闘機(ラプター)が、アラスカ州の北岸上空で空対空ミサイル「サイドワインダー」を使って飛行物体を撃墜した。残骸はアラスカ沖の海氷に落下し、米軍は回収作業を開始している。

飛行物体の大きさはサウスカロライナ州で撃墜されたもの(スクールバス2〜3台分と報道されている)より小さく、小型自動車ほどの大きさだったという。

ライダー報道官は「現時点では、飛行物体の機能・目的・起源などの詳細は不明だ」と説明している。

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