外出禁止の悲哀、6人家族が「レ・ミゼラブル」名曲で替え歌に➡︎面白すぎて大反響

育ち盛りの子どもが4人。6人家族でずっと自宅にいるのはつらいんです……

外出禁止のつらさを、ミュージカル「レ・ミゼラブル」名曲の替え歌にしたパフォーマンスが、面白すぎると話題になっている。

替え歌を作ったのは、イギリス・ケント州に住む6人家族のマーシュ一家だ。

外出禁止の中、一家で「レ・ミゼラブル」の名曲「ワン・デイ・モア」の替え歌を作成。

「オンラインで買い物しようとしたら、9月まで在庫がなかった」「もう家族と一緒にいるの飽きちゃったよ」といった、外に出られない悲哀を面白おかしく歌った。

一家のパフォーマンスは大勢の笑いを誘い、父のベン・マーシュさんが3月29日にFacebookに投稿した動画は、これまでに930万回以上再生されている。

◾️替え歌なのに歌詞が秀逸すぎる

「ワン・モア・デイ」は、ミュージカル「レ・ミゼラブル」の1幕ラスト、主要な登場人物たちがそれぞれの心境を歌い上げる壮大なナンバーだ。

フランス革命の6月暴動前夜、命をかけた戦闘に士気を高める学生たち、学生たちを追い詰めようとするジャベール警部、引き裂かれる恋人たちーー。

本来はそれぞれの登場人物が「あと1日(One day more)」と“明日”への想いを歌う名曲のはずが、一家の替え歌では「もう1日(One day more)」と、外出できない日々が続いていくショックに差し替えられているのがクスリと面白い。

替え歌の歌詞も秀逸だ。

例えば、オリジナルで恋人たちが「離れ離れになってどうやって生きていけばいいんだ」「明日になれば、君は遠くへ行ってしまう」と歌う場面では、こんな風な歌詞になっている。

「今日はサッカーの試合は中止になった。離れ離れでどうやってサッカーをすればいいんだ」

「おじいちゃんとおばあちゃんは遠くに住んでいるのに、スカイプが使えない。心が張り裂けそう」

オリジナルで「新しい日が始まる。自由の旗を掲げよう」「誰も(Every man)が王様だ。みんな自由なんだ」と学生たちが歌う場面はこうだ。

「新しい日が始まる」

「人工呼吸器をもっと作って」

「俺たち(Every man)にはワクチンが必要だ」

「それはちょっと性差別的じゃない?」

■笑うのが難しい今、笑わせてくれた

マーシュ一家は、ベンさんと妻のダニエルさん、そして4人の子ども、13歳のアルフィーさん、12歳のトーマスさん、10歳のエラさん、8歳のテスさんの6人家族だ。

地元のニュースサイト「ケント・オンライン」のインタビューで、動画がまさかこんなに大勢の人にシェアされるとは思わず「とても驚いた」と一家は話す。

「仕事ができない、とかサッカーができないといった外出禁止の今、人々が感じているだろうことを歌詞にしてみたのですが、それが曲にうまくはまったようです」と、ベンさんは説明する。

動画には、多くの人たちから感謝や励ましのメッセージが寄せられたという。

「夜勤をしている人、ICUで働いている看護師の方など、多くの人から心温まるメッセージをもらいました。笑うのが難しい時に動画で笑顔になったというメッセージもありました」

「こんなことになると思いませんでしたが、喜んでもらえて、私たちもとても嬉しいです」と、ベンさんはBBCのインタビューで話す。

動画には、子どもたちが喧嘩する様子もうつっており、育ち盛りの子ども4人を抱えて自宅待機する大変さも伝わってくる。

そんな子供たちに、こんな素晴らしいパフォーマンスをしてもらうコツは?ベンさんはBBCのインタビューでこう明かしている

「ピザで買収しました」

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