129時間後に救出された猫。命の恩人に引き取られ、すっかり元気に【トルコ・シリア地震】

震源に近いトルコ南部の街で倒壊した共同住宅から救出。がれきを意味する「エンカス」と名付けられた猫は、命の恩人の家で元気に暮らしています。
倒壊した共同住宅から発見された当初の「エンカス」(2023年2月14日撮影)
倒壊した共同住宅から発見された当初の「エンカス」(2023年2月14日撮影)
Anadolu Agency via Getty Images

5万人以上の死者を出したトルコ・シリア地震。マグニチュード 7.8の地震発生から129時間後に救出された猫が、すっかり元気になった。トルコ語でがれきを意味する「エンカス(Enkaz)」と名付けられて、救出した消防隊員の家で新たな生活を営んでいる。

■「命の恩人」の肩に乗る姿が話題に

アラブ首長国連邦のガルフ・ニュースによるとエンカスは、震源に近いトルコ南部ヌルダギの街で、倒壊した共同住宅のがれきの中から2月14日に見つかった。

命の恩人に感謝しているのか、救出した消防隊員アリ・カカスさんの肩に乗って離れない姿を現地紙「サバ」が投稿。世界中で話題になっていた。

英紙メトロによると、エンカスの元の名前は不明。飼い主が名乗り出ることはなく、地震で亡くなったとみられるという。エンカスはカカスさんが引き取り、ヌルダギから約400km離れたマルディンの自宅に連れて帰ったという。

カカスさんは、新しい家族がカーペットの上に集まって食事をするのを楽しんでいる。母、父、兄弟、姉妹もエンカスを歓迎しているといい、「私たちは猫を家族の一員として見ています」と話しているという。

救出された当初は悲しそうな目をしていたエンカスだったが、カカスさんの家ではすっかり元気の姿を見せている。

新たにエンカスのインスタグラムも開設された。カカスさんと一緒にベッドで寝ている写真や、おもちゃを追いかけて部屋を飛び跳ねる動画がアップされている。

アリ・カカスさんがマルディンの自宅に連れて帰った猫「エンカス」(2023年2月18日撮影)
アリ・カカスさんがマルディンの自宅に連れて帰った猫「エンカス」(2023年2月18日撮影)
Anadolu Agency via Getty Images

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