アートとカルチャー
2020年12月14日 12時06分 JST | 更新 2020年12月15日 20時12分 JST

「神奈川沖浪裏」をレゴで再現。400時間かけた超絶技巧に称賛の声【画像集・動画】

ゴッホも高く評価した葛飾北斎の浮世絵が、5万ピースのレゴブロックで再現された。

Twitter/Jumpei_Mitsui
レゴブロックで再現された「神奈川沖浪裏」。三井淳平さんが制作した。

神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」といえば、葛飾北斎の浮世絵『富嶽三十六景』の代表作だ。かぎ爪のように襲いかかる大波に翻弄される船の向こうに見える小さな富士山。ダイナミックな描き方はゴッホも高く評価した

その「神奈川沖浪裏」が、5万ピースのレゴブロックで立体的に再現された。大阪市の阪急三番街「HANKYU BRICK MUSEUM」で12月11日から常設展示されている。制作したのは日本でただ一人のレゴ社認定プロビルダー、三井淳平さんだ。三井さんが同日、作品の写真をTwitterに投稿すると、わずか3日で約3万回もリツイートされることになった。

三井さんのツイートには「すごい臨場感」「大好きな浮世絵が立体で見れて超感動!」「思わずうっとりしました」と世界中から称賛の声が寄せられている。

Twitter/Jumpei_Mitsui
「神奈川沖浪裏」をレゴで再現
Twitter/Jumpei_Mitsui
「神奈川沖浪裏」をレゴで再現
Twitter/Jumpei_Mitsui
「神奈川沖浪裏」をレゴで再現

 

■「ほぼ作り直すことなく一直線にイメージ通りのラインを描くことができました」

 

三井さんの解説ツイートによると制作にあたり、大波に関する論文数本読んだほか、YouTubeで4時間ぶっ通しで波の映像見て観察して、波の構造を確認したという。

 

ハフポスト日本版で三井さんに詳しい制作の経緯を聞いた。制作前に頭の中でイメージを固めるのに苦労したが、今回は、十分に頭の中でイメージが仕上がっていたため「ほぼ作り直すことなく一直線にイメージ通りのラインを描くことができました」と振り返った。アシスタント1人とともに400時間かけて制作したという。以下は一問一答だ。

 

―― 長年この作品を作りたかったそうですね。何年前から構想を?

 10年以上前から構想はありました。この作品を作りたいという思いも勿論ありましたが、もっと広い意味で「波」や「炎」といった有機的な形状をレゴブロックで作りたいという思いもベースにありました。カオスやフラクタルといった要素が入った作品を作りたかったという背景があります。 

―― 制作にかかかった時間と人数は?

400時間です。アシスタントが一名おり、分担して制作しました。波の部分は私が、船などアイテム類はアシスタントが今回担当しております。

―― 特に苦労した点は?

 立体にしたときに、どの角度から見ても説得力のある形状にするために、制作前に頭の中でイメージを固めるのが苦労した点です。最初からある程度精度高くイメージできていないと、作り始めてからやり直す工程が増えてしまい、このような大きな作品の場合は制作時間が膨れ上がってしまいます。今回、十分に頭の中でイメージが仕上がっていたため、ほぼ作り直すことなく一直線にイメージ通りのラインを描くことができました。

―― 元になった「神奈川沖浪裏」に、どんなイメージを持っていますか?

私の中では構図・デフォルメ・観察力といったキーワードと結びついています。特に観察力は目を見張るものがあります。北斎は「波」をテーマにした作品を何十年も描き続けており、過去の作品と比べるとどんどん描写が洗練されていく様子が分かります。この集大成ともいえる「神奈川沖浪裏」の作品にはその長い年月の観察の積み重ねを感じます。

 

■動画で見るレゴの「神奈川沖浪裏」 

【訂正】当初、レゴブロックの個数を5000ピースと記載していましたが、正確には5万ピースでした。(2020/12/15 20:00)