「ありがとう、マガワ」 地雷撤去で活躍した英雄ネズミが他界

2021年に引退するまでのキャリアで、100個以上の地雷や爆発物を発見した。
マガワ (カンボジアのシエムリップにて。2021年6月10日)
マガワ (カンボジアのシエムリップにて。2021年6月10日)
Cindy Liu via Reuters

カンボジアの地雷撤去に生涯の多くを捧げた、アフリカオニネズミの「マガワ」が、1月上旬の週末に8歳で死去した。マガワの地雷撤去訓練にあたった団体が公表した。

マガワは2013年にタンザニアの繁殖コロニーで生まれ、匂いで地雷や結核感知できるよう動物を訓練するチャリティー団体、APOPOにトレーニングを受けた。その後2016年、カンボジアのシェムリアップに派遣され、地雷探知活動をスタート。2021年に引退した。

団体は声明で、マガワはキャリアの中で、100個以上の地雷や爆発物を発見し、同プログラムの中で最も成功したネズミだったと称した。「彼が発見するたびに、カンボジアの人々の怪我や死のリスクが減ったのです」。

APOPOのCEOで共同設立者のChristophe Cox氏によると、ネズミは鋭い嗅覚の持ち主なうえ、地雷の上を歩いても爆発しないほど軽いことから、特に地雷探知に適しているという。

爆発物内の化学物質を検知する訓練を受けたマガワは、そのキャリアにおいて22万5000平方メートルの土地を捜索した。

その素晴らしい功績が認められ、2020年にはイギリスの動物愛護団体から金メダルが授与された。同賞を受賞するのはネズミとして初めてだった。

フルーツや野菜を食べるマガワ 2021年6月
フルーツや野菜を食べるマガワ 2021年6月
Cindy Liu via Reuters

多くの人に愛されたマガワの死に、SNSには「安らかに眠ってね、小さなネズミさん」「マガワと調教師さん、ありがとう」「ディズニーか誰かがマガワを映画にするべき」など、多くの悲しみや感謝の声、そして功績を讃えるコメントが寄せられた。

ちなみに、マガワの大好きなおやつはバナナだそう。

天国では好きなだけバナナを食べられるといいね、マガワ。

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。

注目記事