スイスでは、同性婚を法律で認めるかどうかを問う国民投票が9月26日に行われます。
この国民投票を3週間後に控えた4日、最大都市チューリヒで開かれたプライドパレードに大勢の人たちが集まり、レインボーフラッグやメッセージボードを掲げて、同性婚の実現を訴えました。
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このパレードのスローガンは、「絶対に実現できる、今こそ結婚をすべての人に」。
スイス公共放送SRFによると、パレードには約2万人が集い、国内から約70のLGBTQ団体が参加しました。
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国民投票までの経緯
法律上同性のふたりの結婚、通称・同性婚はこれまでに世界28の国や地域で法律で保障されてきました。
ヨーロッパでは、2001年にオランダで初めて法制化され、その後ベルギーやスペインやノルウェー、フランス、イギリスなど多くの国が続いています。
ヨーロッパでは遅れをとっていたスイスでしたが、2020年12月に同性婚を認める法案が可決されました。この時には、法律上の性別を自認する性別するための手続きを、より簡潔にする法案も可決されています。
しかし法案可決後、同性婚に反対する保守派の政治家たちが、同性婚の可否を問う国民投票実施に必要な署名を集めたため、最終決定は国民投票に委ねられることになりました。
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同性婚ができればどう変わる?
スイスでは現在、法律上同性のカップルは「パートナーシップ制度」に登録できますが、この制度では結婚と同等の権利は保障されていません。
AP通信によると、国民投票で同性同士の結婚が認められれば、同性カップルは子どもの養子縁組が可能になるほか、レズビアンカップルは精子提供を受けやすくなります。また外国籍のパートナーがスイスの市民権を取得しやすくなります。