PRESENTED BY Rethink PROJECT

「リクルーター」「ヌン活」Z世代が石川県小松市のUターン者数を増やすPR戦略を考案

2022年11月26日〜27日の2日間、ハフポスト日本版とRethink PROJECTが石川県小松市でワークショップを実施した。

全国の地方都市が創意工夫を凝らした地方創生の取り組みを進めているが、今なお東京の一極集中はなかなか改善されていない。また若者の都市部への流出だけでなく、少子化が進んでいることもあり、多くの地方都市で若年層を中心に人口が減少している。

石川県小松市も、若年層の減少に悩む自治体のひとつだ。

小松市は空港があるほか、2024年春には新幹線の駅が開業するなど、アクセスの良さが魅力。さらには世界的建設機械メーカーである小松製作所発祥の地で、産業が盛んである。働く場所や住む環境として魅力も多いため、進学等によって市から一度は出てもまた戻ってくるUターン者は一定数いるという。それでもなお、若年層の人口流出は市の課題となっている。

ハフポスト日本版とRethink PROJECTは2022年から地域の課題解決を目指すワークショップを実施している。その第2弾として、石川県小松市のUターン施策を課題として取り上げ、2022年11月26日・27日にワークショップを開催した。

ワークショップのテーマは「小松市をUターンしたいまちへ。Z世代とPR戦略をRethink」。

参加者は、小松市役所の職員、小松市在住の市民や学生のほか、JT石川支社の社員、東京都内の学生も参加。様々なバックグラウンドをもつ参加者が2日間にわたって議論した。

フィールドワークで、小松の魅力と課題を知る

1日目は、小松市内を歩くことから始まった。

「レンガの街並みが綺麗」「駅前なのに、賑わいが少ない印象」「駅の東側と西側で印象が違う」など、小松の魅力や課題を自分の目で確かめることができた。

小松市在住の参加者からは「長年住んでいるけれど、新しい発見が多かった」と声が上がった。

EATLAB 瀬尾裕樹子さん
EATLAB 瀬尾裕樹子さん

次に、小松市に移住をした人の話を聞いた。小松市でコワーキングスペースEATLABを運営する瀬尾裕樹子さんは、小松市出身の夫とともに、東京から小松市へ移住。現在は小松市のまちづくりにも携わっている。

小松に移り住むにはどんなメリットやハードルがあったのか。参加者から質問を投げかけ瀬尾さんに答えてもらった。小松市の子育てのしやすさ、自分が望む仕事を得るまでの苦労など、実際に移住した人の生の声を聞くことができた。

龍崎翔子さんが講演。地域のPR戦略を知る

1日目の最後はPR戦略について学ぶため、ホテルプロデューサーである株式会社水星代表の龍崎翔子さんに「人が集まる地域PRの方法論」をテーマに講演してもらった。

単に多くの人に向けて発信するだけでなく、いかにターゲットを選び、行動に移してもらうかヒントを得ることができた。

「ヌン活」「リクルーター」ワークショップで出たアイデアとは?

2日目はいよいよワークショップ本番。2グループに分かれ、1日目の学びを活かしてアイデアを練り上げていく。

「商店街に空き店舗が多いのは課題ではあるが、そのスペースを利用できると考えれば魅力かもしれない」

「すぐに移住してもらおうと思わず、まずはお試し期間を設けることで住みやすさが伝わるのではないか」

小松の魅力や課題を、一度立ち止まって違う視点から考えることでアイデアが生まれていった。

ディスカッションを経てグループAから生まれたアイデアは「リクルーター制度」。

Uターンするか悩んでいる人にリクルーターがつき、移住に関することだけでなく、就職や子育てなどのライフプランも相談できる制度だ。

Uターンは人生を大きく変える選択であり、様々な不安がともなう。そこで、身近に相談できる人がいることで、不安を取り除き、小松市に戻る人を増やそうと考えた。

グループAの発表の様子
グループAの発表の様子

グループBは「IターンからUターンへ」というアイデアを発表。

起業家や、まちを盛り上げるIターン者を呼ぶことで、外の人の意見を取り入れ、まずはまちを変革しようという施策だ。そうすることで、新たなまちの魅力が増え、Uターンを増やすことができるかもしれない。

新たな小松市の魅力のアイデアとして出たのが「ヌン活」。おいしい和菓子が小松市には多いことから、その和菓子を使ってアフタヌーンティーを発信すると、PRになるのではないかという発想だ。

グループBの発表の様子
グループBの発表の様子

グループの発表後は、Rethink PROJECT、小松市長より講評があった。

Rethink PROJECTの推進責任者・加藤達也さん(JT渉外企画室)は、「ネガティブに捉えられる情報でも、事実を伝えることが大事ということを皆さんのお話聞きながら思いました。特にデジタルネイティブの皆さんにとっては、魅力だけを一方的に発信されると、逆に嫌悪感を覚えてしまうかもしれない。実際はこうなんだよと伝える方が信頼を獲得できるかもしれないとプレゼンから感じました」と若い世代の感覚に触れて気づきがあったとコメントした。

Rethink PROJECTの推進責任者・加藤達也さん(JT渉外企画室)
Rethink PROJECTの推進責任者・加藤達也さん(JT渉外企画室)

宮橋勝栄市長もプレゼンを通して小松について考え直す時間になったとコメント。

「Z世代を含めUターンをする若い世代は、様々な岐路がある年代だと思います。特に、いい人に出会ったとか、いい仕事に出会ったとか、本当に様々な出会いが重要になる時期だと思うので、小松も出会うチャンスがある町にならないといけないなと改めて思いました」と締め括った。

宮橋勝栄市長
宮橋勝栄市長

これからもRethinkしていきたい

ワークショップ終了後、参加者からはRethinkをする機会になったという声が上がった。

「今までRethinkは鋭い切り口を考えることだと思っていたのですが、一旦立ち止まって身近なことを見つめ直すことがRethinkに繋がるんじゃないかなと思いました。まちを盛り上げるだけでなく、普段の仕事にも使えるエッセンスになりそうです」

「多様なバックグラウンドを持つ参加者のみなさんと色々なお話を共有することができて本当に気づきの多い2日間でした。小松のために今日からまたRethinkしながら一生懸命頑張っていきたいなと思います」

地域の課題は数多くある。未来を担うZ世代の意見を取り入れながら、一歩でも前に進めるよう、ハフポストとRethink PROJECTは今後も活動していく。

Rethink PROJECTについて】
「Rethink=視点を変え、物事を考える」をキーワードにこれまでにない視点や考え方を活かして、パートナー企業や団体・個人と「新しい明日」をともに創りあげていくために、社会課題と向き合うプロジェクトです。
Rethink PROJECT公式ページ

【石川県小松市について】
日本のほぼ真ん中に位置する人口約10万人の都市。国際線が就航する日本海側最大の小松空港があり、2024 年には北陸新幹線の開業を控えるなど交通アクセスが抜群。世界に誇る建設機械産業を中心に高度な技術力が集積集結している。
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