2020年10月08日 19時27分 JST | 更新 2020年10月15日 15時50分 JST

「GoToイートで、飲食店もユーザーも幸せに」グルメサイトRetty、こだわりのポイントは?

Rettyを使って、私たちにできる「もう一歩」の支援。"手数料ナシ"にこだわる社長の思いを聞きました

Taiyou Nomachi via Getty Images

新型コロナウイルスの影響により、生活がガラリと変わった...という言葉が、至る所で使われるようになった2020年。緊急事態宣言下では、外食はおろか、外出すらままならない日々が続きました。   

“ウィズコロナ”時代の新しい生活様式が模索される今、外食も「これまで通り」とはいかないのが実情です。

飲食業者や生産者の方々を支援するために。そして、“日本最強のコンテンツ”であり、身体と心を元気にしてくれる「食文化」を守っていくために。今、私たちにできることとは?

半数以上が「外食は減る」と回答。これからの飲食業は

グルメサイトを展開するRetty株式会社が、2020年7月、9月に実施したアンケート調査。実に半数以上が「外食の頻度は減ると思う」と回答しました。

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Rettyが7月15日に発表した、「緊急事態宣言解除後の外食行動に関するアンケート調査」より

また、「飲食店を選ぶ上で行っても良いと思うエリア」に関しては、6割以上が「自宅の近く」と答えました。

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Rettyが10月1日発表した、「Go To Eatキャンペーンに関するアンケート」より

外食産業にとって厳しい状況が続く中、安全に外食を楽しみながら、飲食業界を盛り上げようと10月1日にスタートしたのが「Go To Eatキャンペーン」。各都道府県で発行される、購入金額の25%が上乗せされたプレミアム付き食事券。そして、指定のグルメサイト経由で予約して外食を楽しむと、最大1人1000円分のポイントが付与される仕組みにより、私たちはお得に外食を楽しむことができます。

同調査では、「Go To Eatキャンペーンに期待すること」について、「飲食店の支援」と答えた人が最多で64%、「生産者の支援」も次いで42%という結果になりました。

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Rettyが10月1日発表した、「Go To Eatキャンペーンに関するアンケート」より

同キャンペーンについて、飲食業を営む方々からはこんな声が寄せられています。

「Go Toトラベルではかなり人が動いたと聞いたので、Eatにも期待はある」

「手続きが良く分からなくて...。上手く使える人と、そうでない人が二極化しそう」

「アピールが上手にできるわけではないので、売り上げへの効果は期待できないかな」

期待の一方で、不安の声が多いのも事実。私たち消費者が、Go To Eatキャンペーンを使用して安全に、お得においしい食事を楽しみながら、飲食店・生産者への「もう一歩」の支援をするためには、どんなことができるのでしょうか?

Go To Eatキャンペーンがスタートしてから、SNSでは「グルメサイトが儲かる仕組みなのでは?」という声が上がったのも事実。キャンペーン開始に伴い、独自の取り組みを展開するRettyの代表取締役である武田和也さんに話を聞きました。10月30日に、マザーズ上場が決定していることでも話題の同社が考える、これからの外食産業とは? 

「これから、飲食店は二極化する」

JULIE FUKUHARA
Retty株式会社創業者で、代表取締役の武田和也さん。「食を通じて世界中の人々をHappyに。」というビジョンを掲げ、Rettyはユーザーと飲食店の双方がHappyになれる場を目指している。

グルメサイト・アプリを展開するRetty最大の特徴は、ユーザーによる実名での口コミ投稿です。その強みを存分に生かし、ユーザー(=消費者)、飲食店の双方がGo To Eatキャンペーンを最大限活用できる工夫をしています。

── Go To Eatキャンペーンに伴い、Rettyでスタートしたキャンペーンについて教えてください。

武田さん(以下、武田) 自分の好きなお店や、行きたいお店とエリアをTwitterで投稿することで、特典を受け取れるキャンペーンを9月24日から10月23日まで実施しています。これは、予約の有無に関わらず、「行きたい」という気持ちを表明するだけで参加ができるものです。

もともとRettyは、実名による信頼性の高い口コミが特徴。口コミは、私たちがお店を探し、選ぶ際の重要な情報であると同時に、お店にとっては応援の声になります。

外出自粛により、飲食店が非常に厳しい状況に直面していた時期には、「#私が応援したいお店」というTwitter投稿企画を実施しました。投稿は想像以上に集まって、「飲食店を応援したい」という気持ちを持った方の多さに感動しましたね。投稿された内容を飲食店にも共有したところ、「経営が苦しく、お店を畳もうとしていたけれどお客さんからの声に救われた」という話をとてもたくさん聞きました。 

今回も、私たちが強みとしている「口コミ」で、ユーザーと飲食店、両者がハッピーになれる企画を、との思いで初めたキャンペーンです。

JULIE FUKUHARA
Rettyの名刺は、裏面に社員が撮影した写真が載せられている。手前は「焼肉担当」武田さんの名刺。「カレー担当」「餃子担当」など様々あるが、それぞれ一人ずつしか名乗ることができないそう。そのジャンルにおいて様々なお店を巡り、知識をつけた上で、周りの承認が得られてやっと就くことのできる、狭き門だ。

── Go To Eatキャンペーンは、「グルメサイトが儲かる仕組みなのでは?」という声もあります。

武田 予約サイトでは、予約人数に応じて店舗から手数料を受け取る「従量課金」が一般的ですが、Rettyにはその仕組みがありません。Go To Eatキャンペーンで予約人数が増えても、私たちは特に儲からないんです。

飲食店が売り上げを最速で回復させるためには、とにかくお客さんに来てもらうことが第一。そのために、従量課金なしで使えるプラットフォームとして、少しでも力になれたらと思っています。Retty経由で予約をしてもらうことで、ユーザーは飲食店に「もう一歩」プラスの支援ができる。Go To Eatキャンペーンをフックに、飲食店、そして生産者の方々にはさらに元気になって、もっともっと外食産業を、日本の食文化を盛り上げてほしいです。 

── これから、“求められる外食”はどのように変化していくのでしょうか?

武田 ポイントは3つあると考えています。一つは、手段の多様化。二つ目は、「非日常体験」を求める意識が高まること。三つ目は、住宅街や商店街など、近隣にある飲食店のニーズです。

手段の多様化という部分については、テイクアウトやデリバリーが急速に普及したということですね。この業態は、引き続き増えていくと思います。 

二つ目、「非日常体験」については、全体的に外食の機会が減ったことで、外食の「プレミアム」感が高まったことが背景にあります。引き続き自宅でのリモートワークを実施する企業も多く、リフレッシュの時間として外食を楽しむ方もたくさんいます。家では作れないものを食べたい、おいしいものを食べてハッピーになりたい、というニーズが、今後も増えると思います。

最後に、近隣のお店のニーズ。ありがたいことに、8月時点でRettyのユーザー数は昨年を上回りました。当社の調査結果でもわかった通り、自宅の周りで外食する機会は意外に増えているようなんです。Rettyはこれまでも、友達同士で「あそこのお店おいしかったよ」「新しくできたあのお店、行ってみたいよね」と話す感覚で口コミを利用するユーザーが多く、さらに、宴会というよりも少人数での予約が大多数なので、利用場面が増えたのかなと思っています。

「非日常体験」ができる飲食店と、住宅街や商店街にあるような、気軽に使える飲食店。この二極化が進んでいくのでは、と考えています。

JULIE FUKUHARA

── 最後に、飲食店とユーザー双方をハッピーにしたいという、Rettyの思いについて聞かせてください。

武田 起業前に渡米した際、改めて「日本の食文化ってすごい。世界に誇れる最強のコンテンツだな」と感じたんです。日本の食文化の素晴らしさを伝えることを目標に掲げ、2011年にRettyを立ち上げました。

おいしいものを食べている時って、本当に幸せじゃないですか。身体も心も元気になって、生活を豊かにしてくれる。そんな、素晴らしい「食事」という文化を守り、発展させていきたいんですよね。

だからRettyは、信頼できる口コミでお気に入りのお店を広めたり、食の好みを探したり、「応援したい」「人に教えたい」と思える飲食店を見つけられる場になれば良いなと思っています。飲食店の方々にとっては、従量課金がないので、高い費用対効果で集客ができて、事業を拡大することができる。その結果が、食文化の発展につながるのだと考えます。 

◇◇◇

9月30日には、飲食店の現状や、Retty独自の取り組みを伝える「ハフポストLIVE」をライブ配信しました。ぜひご覧ください。