絶景ビーチの砂を持ち帰ろうとしたカップルを逮捕、最大で禁錮6年か。「法律があるとは知らなかった」

イタリアのサルディーニャ島では砂や石が持ち去られる事件は立て続けに起こっており、インターネット上では、違法取引が頻繁に行われているという。一方、日本の場合はどうなるのだろうか?
@visit.sardinia Instagramに掲載されているサルデーニャ島のビーチ
@visit.sardinia Instagramに掲載されているサルデーニャ島のビーチ
@visit.sardinia Instagram

イタリアで観光客に人気の絶景リゾート・サルディーニャ島。

透明な美しい海と真っ白な砂浜が続く美しい海岸で知られるこの島で、あるフランス人のカップルがビーチの砂を持ち帰ったとして現地警察に逮捕されたと、CNNなどの海外メディアが8月20日報じた。

押収されたペットボトル
押収されたペットボトル
Ultima ora公式サイトより

CNNによると、警察が逮捕したのは、共に40代のフランス人のカップル。

2人は40キロの白砂を14本のペットボトルに分けて持ち出そうとしていたが、彼らがフランス南部・ツーロン行きのフェリーに車で乗り込もうとする際の検査で警察が砂を発見し、押収した。

サルディーニャ島では砂の持ち去りは禁じられており、違反した場合は、罰金や禁錮刑などが科される。

2人は加重窃盗の罪に問われたが、もし有罪となれば、最大で3000ユーロ(約35万円)以下の罰金や、最大6年の禁錮刑を言い渡される可能性があるという。

サルディーニャ島の砂や石が持ち去られる事件は立て続けに起こっており、インターネット上では、違法取引が頻繁に行われているという。

BBCによれば、サルデーニャ島の北部マッダレーナ諸島にあるブデッリ島では1994年、同島で有名なピンクビーチへの訪問が将来への懸念から禁止となった。

砂の持ち帰りは、日本でも「ほとんどの海岸」で禁止

イタリア・サルディーニャ島では罪となる、砂の持ち帰り。

一方、日本ではどうなるのだろうか?

例えば沖縄県は、公式サイトで砂の持ち帰りについて言及している

それによると、砂の採取は、特例の場合をのぞいて認められていない。

海岸法という法律の第8条と第37条で定められているほか、沖縄県の公式サイトでは、以下のような案内が記載されている。

海岸の砂浜を構成する砂はサンゴのカケラ等が堆積して形成されるものです。

これらの堆積物は、津波・高潮等の海水又は地盤の変動による被害から海岸を防護する役割を果たしています。

海岸の砂浜はそのほとんどが国有海浜地(公共海岸)であり、土石類(砂を含む。)の採取は海岸管理者である都道府県知事の許可を受けなければ採取することはできません。

〔関係法令〕

海岸法第8条
海岸保全区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りでない。
(1)土石(砂を含む。以下同じ。)を採取すること。

海岸法第37条の5
一般公共海岸区域内において、次に掲げる行為をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、海岸管理者の許可を受けなければならない。ただし、政令で定める行為については、この限りではない。
(1)土石を採取すること。

沖縄県座間味村、阿嘉島の北浜(ニシハマ)ビーチ
沖縄県座間味村、阿嘉島の北浜(ニシハマ)ビーチ
時事通信社

注目記事