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2019年12月02日 10時09分 JST | 更新 2019年12月02日 11時39分 JST

【速報】新井浩文被告に懲役5年の実刑判決 東京地裁

新井浩文被告が強制性交等罪で起訴された事件で、判決が言い渡されました。

時事通信社
新井浩文被告(2015年撮影)

派遣型マッサージ店の女性従業員に性的暴行を加えたとして、強制性交等の罪に問われた新井浩文被告の判決が12月2日、東京地裁であり、滝岡俊文裁判長は被告に対し検察側の求刑通り、懲役5年の実刑判決を言い渡した。

これまでの公判で、弁護側は性交の事実は認めていたが、「(性交の)合意があったと誤信していた」と主張。また、強制性交罪が成立する要件である「暴行」や「脅迫」は用いていないとして、無罪を訴えていた。

判決理由は?

判決は、女性側の証言について、「覚えていないことはその旨真摯に証言し、殊更に虚偽の供述をして被告人を陥れる情況も想定し難い」とし、「証言の信用性は高いといえる」と認定。新井被告の「受け入れられているのかと思った」という主張については、「拒絶に気づかない事態がおよそ想定できない」とした。

その上で、女性の手を掴んで陰茎に押し付けるなどの一連の暴行を加え、性交したことについて、「マッサージの施術を受けるという機会に乗じ、そうした(女性)の置かれた状況に付け込んで敢行されている」と指摘。

両者の体格差を踏まえ、女性が「物理的、心理的に抵抗することが困難な状況であったと推認される」とし、「刑法177条所定の暴行を加えたと認められる」とした。

求刑通り懲役5年の判決に至った理由について、「犯行は、被害者の性的自由を侵害する卑劣で悪質なものというほかない。被害者の処罰感情が厳しいのも当然といえる」と説明。「被告人は自己の性的な要求を優先して犯行に及んだのであり、その経緯・動機に酌むべき点はなく、厳しい非難に値する」とし、情状酌量をしない理由を示した。

時事通信社
東京地裁

 

■裁判の争点は

新井被告は2018年7月1日午前3時ごろ、マッサージのため東京都内の自宅マンションに呼んだ女性に性的暴行を加えたとして起訴された。

事件では、①「被害者の反抗を著しく困難にする程度」の「暴行脅迫」があったかどうか、また、②性交の合意があったと新井被告が誤信していたかどうか(故意の有無)が争点となっていた。

女性はこれまでの公判で、新井被告に手や頭を掴まれて自身の陰茎に押し付けられ、意に反して性交されたと証言。その間は「やめてください」などと言葉で拒絶したり、新井被告の体を手で押したりするなどして抵抗したと主張した。 

検察側は、女性と新井被告には身長20cmほどの体格差があること、時間が深夜3時ごろだったこと、部屋が真っ暗であったことを挙げ、女性は「物理的および心理的に抵抗することが困難であった」と指摘。新井被告の行為は「(女性の)反抗を著しく困難ならしめるものであった」として、暴行要件を満たしていると主張した。

また、女性が数回にわたり言動で性交を拒否したことや、新井被告が行為後に「同意していないのではないか」と考えて金銭を渡そうとしたことなどを挙げ、新井被告が「(女性側の)合意がなかったと認識していたのは明らか」だと指摘していた。

一方の弁護側は、暴行はしておらず、性交時に「合意があったと誤信していた」として、一貫して無罪を主張していた。

衣服を脱がすなどの行為は「通常の性行為に伴うこと」として、新井被告の行為は同罪の「暴行」には当たらないと主張。また、体格差は「一般的な男女の差」で、性交後に女性が新井被告とのやりとりに応じていることから、「直前に反抗を著しく困難にすると思われるような暴行を受けたと評価することはできない」などと訴えていた。

合意の誤信については、新井被告はこれまでの公判で「(嫌がる素ぶりや言葉などは)特になかった」と主張し、「大丈夫というか、受け入れられているのかと思いました」と証言している。

金銭を渡した理由について弁護側は、「ちょっとした不安があり、口止めしたかった。これだけで同意があったと誤信していたことを否定することはできない」と述べ、検察側の主張を否定していた。

弁護側は、「被害弁償金」として女性に1000万円、その後2000万円の支払いを申し出たが、女性は「拒否しました」と証言。示談に応じない構えを見せていた。