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2020年01月19日 11時46分 JST

聖マリアンナ医大、女性と浪人生への差別「可能性あった」と認める 調査結果の内容とは?

第三者委員会は「性別や現役、浪人という属性で一律の差別的取り扱いがあったと認めざるを得ない」と調査結果について結論付けた。

医学部の不正入試問題をめぐり、文部科学省から不適切な得点操作の可能性を指摘されていた聖マリアンナ医科大学は1月17日、第三者委員会の調査結果を公表した

第三者委員会は、平成27年度から30年度に実施された一般入学試験(第2次試験)の出願書類等の評価について、「性別・現浪区分という属性による一律の差別的取扱いが行われたものと認めざるを得ない」と結論付けた。

聖マリアンナ医科大学公式サイト
聖マリアンナ医科大学

大学側「差別の認識ない」が一転、差別の“可能性”認める

聖マリアンナ医科大学は公式サイトで、第三者委員会の調査結果が公表されるまでの経緯を改めて説明した

それによると、文科省から「不適切である可能性が高い事案」との指摘を受け、第三者委員会による調査を求められたことから、2019年3月29日に調査委員会を設置。

大学側は当初、文科省からの指摘に対し、差別について以下のように否定的な認識を示していた。

「出願書類等の評価において、評価者が受験者の出願書類を個別に評価し、評価者の心証による総合評価を行った結果であり、大学として、属性による一律の取扱いの差異や恣意的な取扱いを指示したことはなく、評価者もその様なことはしていないことから、差別の認識はない」

しかし、委員会によるこの度の調査で、平成27年度から30年度に実施された一般入学試験(第2次試験)の出願書類等の評価について、「性別・現浪区分という属性による一律の差別的取扱いが行われたものと認めざるを得ない」と結論付けられると、「一部受験者の入試結果に影響を及ぼした可能性があった」とこれまでの認識を改めた。

だが、大学側は“意図的な”得点操作については、以下のように認めていない。

一律機械的に評価を行ったとは認識しておりませんが、かかる報告を踏まえ、意図的ではないにせよ、属性による評価の差異が生じ、一部受験者の入試結果に影響を及ぼした可能性があったとの認識に至りました。

調査結果を受け大学側は、平成27年度から平成30年度の第2次試験受験者のうち、大学に入学した者・第2次試験に合格した者のうち同大学への入学を辞退した者を除く全ての受験者を対象に、申請した者に対し入学検定料相当の金額を返還すると対応を発表した。

時事通信社
大学入試を受ける受験生

 平成30年度の入試分析では「男女差は80点」、現浪区分でも「大幅減点」

調査結果によると、過去4年分(平成27年度~30年度)の入試の志願票と調査書の評価で、女性と浪人回数の多い受験生の点数が一律の割合で低くなっていたという。

例えば、平成28年の入試記録には「男性調整点」という記載枠があり、その枠に記載されていた「19.0」という点数が、男性に一律加算されていたと疑われる点数と一致する。

さらに、「現浪区分」と記載された枠にも「調整点」と書かれており、その枠の点数が、現役、1浪、2浪の受験生に一律に加算されたことが疑われる点数と一致したという。

平成30年度入試の志願票・調査書の採点結果についてまとめた表によれば、入学者の9割かつ現浪区分の判明した第2次試験受験者の392人の約86%の点数が、下記の表における点数と一致したという。

配点180点のうち、男女間による点数差は80点だった。4浪以上では、女性のみマイナスの点数がつくような仕組みとなっていた。

聖マリアンナ医科大学を調査した第三者委員会が公表したデータ
聖マリアンナ医科大学を調査した第三者委員会が公表したデータ

大学側は、今回の調査結果の公表を受けて、「透明かつ公正な入学者選抜の実施に努め、受験者をはじめとして社会からの一層の信頼が得られるように、入学試験制度を改善してまいります」とコメントしている。