スイスのジュネーブに本部がある国際労働機関(ILO)は3月18日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が雇用面に与える影響について報告書を公式サイトで公表した。
世界で最大約2500万人が仕事を失うおそれがあるとして、影響を最小限におさえるため、様々な手段を講じるべきと各国に呼びかけた。
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ILOは、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で失業する人は、最大で2470万人にのぼると予測した。
失業者の数を比較すると、2008年から2009年の間に起きた世界的な経済危機、いわゆるリーマンショックの影響を受けて失業したとされる2200万人を上回ると言及。
加えて、失業者の増加は労働者全体の収入にも影響し、最大で370兆円ほど減少するとしている。
ILOのガイ・ライダー事務局長は「新型コロナウイルスの感染拡大は、もはや単なる健康面の危機ではなく経済の危機だ」としたうえで、「2008年は世界的な金融危機(リーマンショック)に対処するために団結し、最悪の事態は免れた。当時のようなリーダーシップが必要だ」と世界が結束することの重要性を訴えた。
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またILOは、仕事に従事する人のうち、“ある特定のグループ”がこの危機の影響を受け、それが不平等を拡大させる可能性があると警告する。
それに該当するのは、特に保護されていない低賃金の仕事に従事する若者や高齢労働者、そして女性と移民だと指摘。
女性については、低賃金の仕事とその影響を受ける部門で「とりわけ代表的な存在とされる傾向にある」と言及していた。