アジア人差別的なTシャツ、「ルルレモン」幹部がSNSに投稿。批判殺到⇒謝罪(新型コロナ)

「コウモリチャーハン」シャツと名付けられ、コウモリの羽がついたテイクアウト用のケースが描かれている。

カナダのファッションブランド「ルルレモン」は、幹部のアートディレクターがコウモリをモチーフにした人種差別的なTシャツを掲載したリンクをInstagramに投稿したことを謝罪した。

Tシャツは「コウモリチャーハン」シャツと名付けられ、コウモリの羽がついたテイクアウト用のケースに「No Thank You」 (けっこうです)と書かれている。

コウモリは、中国・武漢で新型コロナウイルスの発生源になったのではないかとアメリカの一部メディアで報じられている生物。

このアジア人を差別するTシャツは、アメリカ・カリフォルニア州のアーティストがデザインしたものだった。ルルレモンの幹部が4月19日、Tシャツのリンクや画像を投稿すると、この幹部や雇用主のルルレモンに対して非難が殺到した。

ルルレモンの広報担当者はハフポストに宛てた声明の中で「ルルレモンにおいて、カルチャーや価値は私たちの存在に関わる重要なものです。このような事態を非常に深刻に受け止めています」と述べた。

続けて「あのTシャツのデザインは、ルルレモンの製品ではありません。社員が侮辱的なTシャツの拡散に加担したことを謝罪します。写真や投稿は不適切で許されるものではありません。この行為を許容できません」と述べた。

この幹部について「もうルルレモンの社員ではありません」と説明している。このTシャツや幹部の投稿に対して、アジア系アメリカ人コミュニティのメンバーから非難の声が上がっている。

“新型コロナウイルスの感染拡大が起きてから、毎日アジア系アメリカ人への攻撃が続いている。みんなが攻撃や人種差別を助長するのを見るのは本当に心がつらい。誰かこの問題を取り上げて、加担した人たちが責任を負うことを願っている。アジア系アメリカ人コミュニティの一員であることを、今まで以上に誇りに思う”

さらに幹部やルルレモンに対する批判や、同社製品の不買や謝罪を求める動きも広がった。

(ルルレモンのツイートへのリプライ)TwitterやInstagram、Facebookのアカウントで公式に謝罪して。人種差別を目の前にして「何もしない」という行為を見たくない。きちんと謝罪して、変わる姿勢を見せてほしい

一番の侮辱は、みんながこのTシャツを60ドル(約6000円で)買うと考えていることだ。

新型コロナウイルスで激化した人種差別によって、身体的な攻撃やひどい言葉を浴びせられている。「コウモリチャーハン」のような人種差別的な言葉のせいで、何度も何度も被害にあっている。 #ルルレモンをボイコット

この困難の時に、この下品なTシャツでデマや恐怖を煽り、排外主義で利益を得ようとするなんて恥を知れ。

幹部は自身のInstagramを削除し、SNS上から姿を消している。NBCニュースの取材に、Tシャツのリンクをシェアしたこと次のように謝罪した。

「深く後悔している。自分の過ちが招いた深刻な騒動に目を開かされた。不快な思いをさせてしまった人たちに謝罪します」

「人種差別や差別的な行為に立ち向かうことを約束します。私個人やプロとしての今後の行いが、思いやりを持った支援的なものになるよう努力します」

ハフポストオーストラリア版の記事を翻訳・編集しました。

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