布マスク、8000万枚を介護施設や保育所などに配布の報道。疑問の声も

9月中の配布完了を目指しているという。
安倍晋三首相=2020年4月28日、国会内
安倍晋三首相=2020年4月28日、国会内
時事通信社

政府が新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として始めた布マスク配布。今後、約8000万枚が介護施設や保育所等に配られる予定だと、7月27日に朝日新聞など報道各社が報じた。

マスクが入手困難だった4月に始めた配布事業の一環で、全世帯向けの配布は6月に概ね終了している。

時事ドットコムによると、この8000万枚は、9月中の配布完了を目指しているという。

政府の対応には疑問の声も上がっている。

4月から続く布マスク配布 残り約8千万枚も配布へ

厚生労働省によると、介護施設や保育所、幼稚園などを対象に、3月下旬から4月中旬にかけて約2000万枚の布マスクも配布。さらに、6月下旬以降から約4000万枚の配布も続けていた。

時事ドットコムなどによると、7月からさらに約8000万枚を配布するという。介護施設などへの配布総数は計1億4000万枚となる。素材や形状は、全世帯向けに配布した布マスクと同じものだという。

「税金の無駄遣いはやめて」批判の声も

政府が配布する布マスク、通称「アベノマスク」をめぐっては、異物混入や汚れなどの不良品の問題や、配布の遅れなどが明らかになり、批判が噴出していた。

今後さらに介護施設等に約8000万枚を配布することに対して、ネット上では「税金の無駄遣いはやめてほしい」などと疑問や困惑の声が上がっている。

俳優の小泉今日子さんは、自身が代表取締役を務める「株式会社明後日」のツイッターアカウントで、ニュース記事を引用する形で「ちょっ、ちょっと!」と異議を唱えた。小泉さんは4月に布マスクの不良品が相次いでいた際も、政府の対応を批判していた。

また、立憲民主党の蓮舫参院議員は、自身のツイッターに「国会を開こう。安倍政権、やりたい放題です。今こそ、行政監視が必要です」と投稿し、国会を開くことをを求めた上で、「国会の歯止めがない中、GoToトラベル始め、方向が間違っている」などと批判した。

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