「海の女王」は推定50歳。体重1.6トンの巨大ザメがカナダ沖に出現【動画】

「ヌグミ」と名付けられたホホジロザメ。アメリカ先住民族ミクマク族の言葉で「伝説の賢者の老女」のことを指す。
カナダのノバスコシア州沖で見つかったホホジロザメのNukumi
カナダのノバスコシア州沖で見つかったホホジロザメのNukumi
OCEARCHのオフィシャルTwitterより

カナダのノバスコシア州沖に、体長5.2メートル、体重1.6トンほど、推定50歳の巨大な雌のホホジロザメが出現。海洋生物を追跡する非営利団体のOCEARCHが、10月3日にSNSなどで明らかにした。

OCEARCHの研究者は、このサメを「海の女王」と称し、名前を「Nukumi(ヌグミ)」と名付けた。Facebookの投稿によると、ヌグミとはアメリカ先住民族ミクマク族の言葉で「伝説の賢者の老女」のことを指す。ミクマク族の文化は、このサメが見つかったノバスコシア州に深く根ざしている。

OCEARCHでは、サメに追跡用のタグを取り付け、データを集めることで回遊パターンなどを学び、その生態を研究。ヌグミのデータを収集することで、「彼女の知恵は今後何年にもわたって私たちと共有することになるだろう」とコメントしている。

研究者による計測などを行った後、ヌグミが再び海に去っていく様子を映した動画も公開されている。

CNNによると、今回、27日間にわたって行われていたOCEARCHの調査において、捕獲して調べた8頭のホホジロザメの中でヌグミは最も大きいという。

研究者のひとりは、Facebookに投稿したビデオの中で「ヌグミは推定50歳。確か、ヌグミが30年前に生んだ子どもも赤ちゃんを生んでおり、そのような偉大な動物の隣に立つのは本当に恐れ多いです」とコメント。

「彼女の肌にある、すでに癒えた傷やしみを見ると、彼女の人生の物語を感じ、自分がちっぽけな存在であることを思い出させます」と続けた。

アメリカのスミソニアン博物館によると、ホホジロサメは少なくとも60年は生きることができるというが、近年は個体数が減り、絶滅の可能性があると危惧されている。

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