枝野幸男前代表の後任を選ぶため、11月19日に告示される立憲民主党の代表選。
11月17日には記者会見で正式に立候補を表明。「普通の安心が得られる社会」を目指すと訴えた。
「ポスト枝野」の本命の1人とされる泉健太氏。一体どんな人?
25歳で衆院選に立候補。福山哲郎前幹事長の秘書から政治の道へ
泉氏は1974年、北海道生まれ。18歳で京都・立命館大学法学部に進学した。学生時代には、まちづくりボランティアや政治啓発活動に取り組んだという。
大学卒業後は、京都選挙区選出の参院議員、福山哲郎氏の秘書となる。
2000年の衆院選で、民主党公認で京都3区から立候補。当時25歳で全国最年少立候補だったという。
この選挙では当選した自民党の候補に約9000票差で敗れるものの、2003年の衆院選では小選挙区でこの候補に約1万9000票差をつけ、初当選した。当時、29歳だった。
民主党政権に逆風が吹き、自民党が第1党に返り咲いた2012年の衆院選と2014年の衆院選では小選挙区では敗れたものの、比例復活当選を果たし、8期連続当選している。
民主党政権時代は内閣府政務官を務めたものの、閣僚や党の要職を務めていないことから、「世代交代」「脱民主党」の顔として泉氏に期待する声が根強くある。
旧国民民主党出身、「政策提案型野党」をめざす
民進党と希望の党が事実上合流して臨んだ2017年の衆院選で、泉氏は希望の党公認で立候補。
当選後は、希望の党と分党して結党した国民民主党に参加。国会対策委員長や政調会長などを務めたが、2020年9月の立憲民主党との合流に参加した。その後行われた代表選に立候補し、枝野幸男氏との一騎打ちで敗れ、政調会長を務めていた。
「対決より解決」を掲げていた旧国民民主党の出身で、「政策提案型野党」をめざす姿勢を掲げている。2020年9月の代表選では、「穏健保守層からもリベラル層からも愛され、信頼される野党第一党、改革を続ける中道の党を目指す」と訴えていた。
同じ京都選出の衆院議員の前原誠司氏(現国民民主党)とも近く、保守系の前原グループ「凌雲会」にも所属していた。
立憲では、旧国民民主党のメンバーが中心のグループ「新政権研究会」を率いており、泉氏を代表選へ推す声が出ていた。
SNSで積極的にリプライ。過去には自らヤフコメに書き込みも
泉氏は、Twitterなどで自身に関する投稿などに積極的にリプライをし、過去には自らヤフーニュースのコメント欄に投稿したこともある。
2020年9月の代表選の際、泉氏と同じ京都3区で争った宮崎謙介氏が書いた「宮崎謙介からの手紙」と題した記事がヤフーに掲載されると、そのコメント欄に自ら「返事」を書き込んだ。
これには「ヤフーの記事のコメント欄に、返事を書く人初めて見た」「宮崎謙介氏からの皮肉交えたエールにヤフコメで回答w」などの反応が起きていた。
立憲民主党の代表選をめぐっては、西村智奈美元厚生労働副大臣や大串博志役員室長、小川淳也元総務政務官も立候補を模索しているとみられる。